読み進める三体2
三体2(上)を読み始めて、200ページまではゆっくりとしたペースで読み進めていましたが、そこを超えると面白さが増してきました。
その辺で面壁者に対し、三体人が破壁者をあてがいますが、まるで少年漫画のようなノリで、面白くなってきたなと。
面壁者は4人。
読んでいて面白いのは、やはり主人公格のルオ・ジー(羅輯)でした。
彼は思想家のような感じで、最初は対三体人へのやる気がゼロ。面壁者権限を使って羨ましいぐらいの悠々自適な生活をしているものの、読んでいる自分としては、ルオ・ジーはやればできる子枠の面壁者に違いないと期待しつつ読んでいたので、どこで覚醒するのか、とページを進めていました。
理想の奥さんが離れ、ひとりになったルオ・ジー。同じ面壁者もひとり死んでしまう。そこから覚醒し始めるのですが、彼の取った呪文の作戦がなんなのかは、上巻時点ではまだ不明です。ただ、他の作戦は鼻で笑うような態度をしていた三体側が、速攻で対策をとっていたようなので、きっと当たれば凄い作戦なのでしょう。
予想としては、地球人類でもなく、三体人類でもない、全く別の人類に何かしらのメッセージを送っているのか?と思っています。地球人類だけでは勝ち目が薄いものの、三体人類の存在を別の人類か知的生命体向けに発信することで、味方を増やそうとしているのか?と読み取りましたが、その呪文の内容は、全く分かりませんでした。
きっと読み進めれば、その内容も分かってくるでしょうし、何をしようとしたことなのかもわかってくるでしょう。
ルオ・ジーの奥さんが離れることになるシーンで、別の小説のことを思い出しました。それは森博嗣の『喜嶋先生の静かな世界』です。
この小説の最後の方で、学者である喜嶋先生の奥さんが自死で亡くなります。その理由や細かい状況は、小説内では全く語られないのですが、自分の想像では、貴嶋先生の研究の邪魔にならないように、自分の存在を無いものにしたのではないかと、考えていました。
方法は違えど、自分の夫の思考の邪魔にならないように、奥さん自身が目の前から消えることを選択するというのが、読んでいて重なりました。
その真意について『喜嶋先生の静かな世界』では語られない部分でしたので、『三体』では果たして語られるのか、それともやはり語られないのか。これから読み進めるにあたり、注目しているポイントです。
現在は、2の下巻に入った所なので、全5冊のちょうど半分。三体を読み始めたのが8月頭でしたので、かなりスローペースです。
年内に読み終えるのも怪しくなってきましたが、それはそれで読んでいる間が長いのも悪くはない。あまり気にせずに読みたいペースで読んでいこうと思います。
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