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革屋と本屋のヨシナシゴト往復書簡013
落語って!/桂やまと師匠/町屋のディープな居酒屋/ブラックニッカハイボールの夜/林家つる子さんの落語に行きましょう
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新井さん、
「継ぐ本」気になりますね。
新井さんから熱意もって聞く時を楽しみにして、今あまり調べたりしないようにしますね。
またお仲間ご紹介いただけるのも楽しみです。
また、日曜日の午後
桂やまと師匠の独演会からの、町屋のディープな居酒屋タイムが最高でしたね。
ごくごく庶民的なおつまみで、ブラックニッカのハイボール2人で何杯呑んだかしら。。贅沢な一日でした。
あ、私だけ最後にクリームあんみつ食べちゃってすみませんでした。
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落語って、すごいと思うんです。誰も傷つけてないですよね。
与太郎とか、熊八とか出てきますけど、「しょうがねえなあ」と言う言葉の裏に愛があると思うんです。
発生がお坊さんの講話だったからなのでしょうか。
まだ聞いたことのない噺もたくさんあると思いますが、話術とか、芸とか、笑いとかを超えて人間愛が根底にあり、だから落語聞くとほっこりするのでしょうね。
この年になってやっとわかってくる事も、たくさんあって、まだまだ勉強だなって思います。
でも学びながらも次の世代とか別のところで生きている人たちに想いを伝えることもしていかなければいけないと、この往復書簡を書いていて、また新井さんとお話する中で思うようになりました。
完璧を目指すと、固まって動けなくなると思うので、ごく気楽にやっていけばいいのでしょうが、力の抜き加減が難しいところ。落語がここで役に立つかも。
ブラックニッカハイボールは抜けたはずですが、なんかふわふわした感じで今回はバトンを渡します。
よろしくお願いいたしますね。
ではまた。
LEATHER TOWN SOKA Project team
河合 泉 2024 06/24
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河合さんへ
桂やまと師匠の落語会からの町屋呑み、楽しかったですね!
かる〜く一杯って言っていたのに、、、居酒屋ときわのメニューの楽しさのせいですね!
落語って最高に楽しいですよね。
人間の滑稽さ可笑しさ哀しさが詰まってますよね。
近所にいたら困るような人物も出てきますが、河合さんの言う『人間愛』で語られると、人間には懐の深さもあるな、この世は捨てたもんじゃないって思ます。
呑みの時に話に出た桂枝雀の噺、タイトルがはっきりしていませんでしたが、あれは『幽霊の辻』じゃありませんでした?
自分の書店を持ったとき、絶対に寄席をやりたいと思って落語好きの編集者さんに相談したところ、紹介していただいたのが当時二つ目になりたての『林家つる子』さんでした。
早速高座を見に行くと、まずは美しい女性なのに骨太の迫力ある落語だったことに驚き、心をズキュンと打ち抜かれました。
すぐに、わたしがどんなにつる子さんの落語が好きか、ぜひ当店で寄席をしていただきたいとラブレターをしたため寄席に行って手渡すと、まさかのご快諾!!
つる子さんの独演会『つるのしっぽ亭』を当店ペレカスブックで年に3〜4回、かけさせていただけることになり、実店舗を閉めるまでの6年間、つる子さんの落語を席亭として自分の店で堪能するという、最高の贅沢を味わってきました。
それから、つる子さんは独自の目線で落語の道を切り開いて進み、今年は真打になられ、世間から、そして時代から、注目される落語家になられました。
眩しく美しく、そして人間味深く、輝いていますよね、つる子さん、、、!
実は、つる子さんとは落語に関連する紙のものを制作しています。
その中のいくつかは、町の紙工場の力をお借りして作りました。
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一度にたくさんの栞を作って、つるのしっぽ亭へいらっしゃったお客さまへ
ランダムで差し上げました
制作:東京巧版社
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8誌類の絵柄が入った落語をテーマにしたメモ
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制作:菅原製本所
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シールになっている千社札です
こちらも沢山の絵柄を作りました
制作:AKマーク製作所
そして、つる子さんの真打昇進披露宴のために作ったのがこちら、江戸の図を配した落語の幕です!
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手前が、ひとりものの職人などが住む二軒長屋。熊さん八っつぁんなんかはここに住んでいたはず。
その向こうが夫婦ものの住む三軒長屋で『芝浜』の夫婦はここに住んでいたのでは。
その向こうに表店の小さな商売屋があり、更に向こうに大店。それから日本橋を配置してみました。
江戸の町には堀があり、そこから長屋に井戸を引いていたとか、けっこう勉強して、がんばりましたよ!
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7月には一緒に、つる子さんの落語行きましょうね!
楽しみすぎる、、、!
pelekasbook
新井由木子 2024 06/29
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河合泉
埼玉県草加にある皮革工場『河合産業株式会社』。
家族が営む同社を手伝う傍ら、草加の皮革「SOKA LEATHER」のPRを努めている。落語が好き。
新井由木子
埼玉県草加市の小さな書店ペレカスブックを営みながら、町の工場と力を合わせて『読書のおとも』を作る。酒が好き。落語も好き!!
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ピンバッチは午前中に絵本店に行っていた新井からのお土産です