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足利市で生まれたコラー獣たち

またしても投稿までに間隔が空いてしまいました💦
前回の記事の続きで、出来上がりつつある作品を紹介したいと思います。

今回表現したのは足利市の島田八坂神社さんと、富士上浅間神社さんで撮影した素材たちから生まれたコラー獣です。

足利市で生まれたコラー獣たち

ミチビキサマ

こちらがミチビキサマ。どことなく洋風の妖精っぽい雰囲気です。

まずはミチビキサマ。切貼民話のイメージキャラクター?となっているオサキサマの仲間のような存在で、その土地へと導く役割を担っています。

こちらがオサキサマ。山梨県甲州市にある裂石から生まれました。

そもそも私がこれまで訪れたことがなかった栃木県足利市を訪れようと思ったのも何かの導きがあったからこそなのでしょう。そして、島田八坂神社さんにて、温かな宮司さんと出会うことができました。果たして私は自分の意思でここを訪れたのか、それとも何かに引き寄せられたのか…。視点を変えると想像が膨らみますよね。

島田八坂神社さんには、渡良瀬川の氾濫で、決まって同じ場所に流れたお宮さんがあったという言い伝えがあります。

河川の氾濫でお宮が繰り返し流れ着いたという話は他の神社にもありました。その理由を鵺の仕業だと考えたり、神様自身の意思だと捉えたり…先人たちの想像が素敵ですし、その土地ごとにバリエーションがあって興味深いなぁと思います。

きっと、この神様を導いたのも、この土地に棲んでいるミチビキサマの力なのかも知れません。
そう考えると、私がインターネットや妖怪・幻獣などの事典などを通して民話や伝説を選んでいる時に「これ、面白い!ここに行きたい!」と閃くのは、各地のミチビキサマのおかげ?となると、他の土地にもミチビキサマの仲間がいるのかも?今後も各地のミチビキサマシリーズを創ろうかな✨

ミチビキツツキ

こちらも島田八坂神社さんで見つけた素材から生まれました。鳥系のコラー獣が、また一体増えました。

ミチビキツツキ。鳥のモチーフになりやすいのは、もしかしたら木の葉や木のうろなどが縦長の楕円形で、それが鳥の羽のような形だからなのかも知れません。

ミチビキサマの使いだと考えられるミチビキツツキ。人を呼び寄せるだけでなく、木を突くことで木の芽や花の蕾を呼び起こす力を持っています。
素材としては、松ぼっくりを目の部分に活かしました。

編み草竜(あみくさりゅう)

麦わら竜モチーフのコラー獣は絶対に作りたいと思いつつ、なかなか麦わらの素材が集まらなかった今回のフィールドワーク。でも、多様なものが集まれば何となくそれらしく見えるのも、またコラージュという技法ならではの良さなのかも知れません。

足利市にある富士上浅間神社さんではペタンコ祭が行われており、そこで縁起物として「麦わら竜」というお守りが売られているのだそう。

伝統が復元されたことを記す石碑がありました。
絵馬にも麦わら竜が描かれていました。愛らしい雰囲気がとても素敵。

ここから着想を得て、富士上浅間神社さんへと続く山道にあった自然物をコラージュして、こちらの編み草竜が生まれました。

麦わら竜と仲良しで、一緒に足利市の人々を見守る編み草竜。足利へ訪れる人々のご縁を編む力を持っており、実際私も富士上浅間神社さんにて参拝に来ていた地域の方に周辺の歴史などを教えていただきました。フィールドワークをしていて、撮影許可以外で地域の方とお話させていただくのは初めてで嬉しかったです。

ちなみに背景は暮れゆく渡良瀬川。
森高千里さんの「渡良瀬橋」でも「夕日がきれいな街」と謳われている通り、その光景を見て感動しました。ちなみに「渡良瀬橋」はJRと東武線双方の発車メロディーにもなっています。

まとめ

3体のコラー獣の説明文からも分かるように、今回の足利フィールドワークを振り返ると、ご縁や繋がりが1つの大きなテーマだったように思います。初めて訪れた足利市でしたが、すっかりお気に入りの場所になりました。コラー獣や創作民話が増えていくことは、その土地やそこに住む方々との出会いや思い出が増えていくということ。やはり私にとって切貼民話は自分を支える生きがいなんだなぁと改めて感じました。

これからも様々な場所で切貼民話師として活動をしていきたいです✨引き続きよろしくお願いいたします☺️

編み草竜のドット絵Ver.個人的に結構お気に入りです😊

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