御嶽山〜武蔵御嶽神社の切貼民話
前回の記事で書いた御嶽山〜武蔵御嶽神社の切貼民話を作成しました。
前回の記事はこちらをご覧いただけたらと思います。
おいぬさま
まずは、なんといっても「おいぬさま」。
道に迷われた日本武尊たちを救ったことがきっかけで、それ以来この地を護る存在になりました。
御嶽山で集めた素材を輪郭に沿って切り取り、ピンときた配置に並べて表現していきます。
今回はせっかくなので大口真神をテーマにした作品を4つほど制作してみました。先に素材を切ることで、最初から「こういう形にしよう!」と意図的に表現するのではなく、それぞれの素材の形や私自身の直感、偶然性などを楽しみながら制作することができます。
こうして出来上がった「おいぬさま」たちがこちら。
御嶽山の自然が様々な表情を見せるように、切貼民話で表現した「おいぬさま」も様々な姿で表現しました。
太占
次に「太占(ふとまに)」です。こちらの武蔵御嶽神社では鹿の肩甲骨を焙り、その割れ目から農作物の豊凶を占うのだそう。卜占に興味があるので太占自体は知っていましたが、現在も行われている場所を訪れるのは初めてなので感動しました。
そんな太占から着想を得た切貼民話がこちら。
鳥のような精霊の顔の部分は山道の道中にあった消火栓。自然物と人工物とをいとも容易く自然な形で結び付けることができるのが、コラージュというアプローチの魅力の一つです。
やまのかみがみ
最後は、登山道で見つけた「やまのかみ」から着想を得た切貼民話です。
「神霊の総称」と書いてあることから、唯一神がいるわけではなく、八百万の神がいるのだろうと感じました。こうして生まれた作品がこちら。
「やまのかみ」ではなく「やまのかみがみ」にしました。そのほうがニュアンス的に良いかなぁと思って。きっとこの他にもたくさんの神々が御嶽山には宿っているのでしょう。
制作の裏話?をすると、普段の切貼民話では最低でも3つ以上の素材を合成させて1つの作品を創っていますが(特にそう決めているわけではなく、しっくりくるものを創った結果、そうなっていることが多い)、今回の「やまのかみがみ」たちは「これ以上の組み合わせは生まれない!」と制作をストップしたものたちです。きっとこれが完成形だとこの子達が訴えかけたのでしょう。サイズが小さめだったため3つ並べた結果、「そういえば『やまのかみ』って絶対『やまのかみがみ』だよなぁ」と思い始め、こうした切貼民話となりました。
まとめ
以上、御嶽山〜武蔵御嶽神社の切貼民話でした。まだ素材はたくさん残っているものの、今のところまだピンとくる組み合わせが見つからないため保留となっています。もしかしたら新たな切貼民話が生まれるかも知れません。
大口真神式年祭に合わせて初めて訪れた御嶽山。おいぬさまをはじめ、様々なエネルギーをいただくことができました。またぜひ訪れたいです。
次回の切貼民話からは再び山梨の民話に因んだ場所を訪れて制作を行なっていきたいと思いますのでお楽しみに!
最後までご覧いただきありがとうございました😊