缶コーヒーを買って煙草を蒸し、公園のベンチに座ろうと思えば誰かが座っていてそこに居合わせる勇気もなく、ただ徘徊して石垣に腰を下ろす。 何本かの吸い殻を空になった缶コーヒーに入れて、ああお前もこの為に作られたわけじゃないんだろうなって、自動販売機横のゴミ捨て場に向かうけれども、いつしかあったそれはとうになくなっていて、それはきっと不必要なゴミを捨てる人がいるから撤去されたのだろうと諦めてはまた徘徊する。 たった3階の部屋に登るのためにエレベーターを利用して、自動ドアに張り付き左
深夜1:03 燃えるゴミを捨てるついでにつけたタバコの火をつける 電灯が等間隔に光っている 微かに聞こえる車のエンジン音と川の濁流の音 このまま当てもなく何も持たずに歩いていけばどこかに辿り着けるのだろうか どこへでもいけそうな気がして虚しくなる 何がなくたってただ足を支える地と果てしなく広がる空があれば 僕はどこへでも行けるのではないかと 錯覚してしまう このまま歩き続けて きっと明け方になれば我に帰るだろう 見知らぬ人 聞きなれた音 明るい空 そんなものは望んでいな
いつだって僕の迷いを救ってくれるのは映画だ 直接、僕に正しい答えをくれるわけではない それでも 何かに迷った時 好きな映画を観る そのファッション その人物 そのストーリー 何かがわかる 何かを理解する それが何かは分からなくていい ただ無心になって その映画に浸るだけで 答えに似た何かが見える それだけで僕は救われる 良い映画は 良い人生を送るために
437円の物を買って、小銭入れに437円ぴったりだけある確率なんてどれくらいだろう! 空になった小銭入れを眺めて快感を得る。 もうこの小銭入れはこのまま空にしておこう! 時代はキャッシュレスだ! あ、ダイソーで土買うんだった。
一番安かったから頼んだエスプレッソ カフェオレが飲みたくて間違えたエスプレッソ 何度頼んでも分からず頼むエスプレッソ リミッツ・オブ・コントロールを観て頼んだTwoエスプレッソ 家で飲みたくて買うエスプレッソマシン それでも頼むエスプレッソ 通なつもりはないけれど いつも右手にエスプレッソ 小さいカップとシュガーとミルク 何も入れないエスプレッソ 水で消し飛ぶエスプレッソ 苦くて短いエスプレッソ 結局なんだか分からない 分かったふりするエスプレッソ
「凄いね。」 考えもしないですぐ使いがちな言葉 似たような言葉には、「偉い」がある そのような言葉をかけられて喜ぶ人もいるだろう でも私は言われたくない なぜなら、「凄い」という言葉はそんなこともできないような人に対して使う言葉であると思うからだ 注意して欲しいのは二人称の相手に、能力に関して、使う場合である 事柄に対して使う場合は別とする 三人称の相手に対して「あいつすげーな」レベルで使うことは多々あるだろう しかし、対面で「凄い」などと言われた時、この人
隣の席に人が来ると 少しだけ嫌悪した 誰かの隣の席に座る時 少しだけ躊躇った -----------COVID-19------------- 今まで嫌悪しかなかった隣の席は 見えない何かで埋まってる 今まで躊躇っていた誰かの隣の席は 見えない圧で蠢いている -----------COVID-19------------- 広くなったパーソナルスペース 居心地が良くて どこか寂しい 少しづつ戻ってきた隣の人 居心地が悪くて 暖かい
私は長所を聞かれるとよく、 客観的に物事を見れること と答える 客観的に見れるが故に 考えすぎてしまう短所もある しかし、客観的とは本当に客観的なのだろうか 客観的とは主観、主体から離れて独立すること しかし、自分が客観的に物事を考える主体である限り それは独立できておらず、結局は主観ではないだろうか 第三者の意見 これは客観的意見である これを同等と考えたとき、 客観的に考える これは主体からの能動的思考であり これは第三者の意見とはならない あくまで主体の妄想、
不安が途切れることはない いつも心臓をノックされてる それが不安なのかもわからない 心臓はいつもノックされてる その鼓動は 緊張なのか 不安なのか 高鳴りなのか なんなのか 生きている心地がする 今日も外圧で心臓の鼓動は止まることを知らない いつか鳴り止むそのノックを止めるのは 不覚にも 自分しかいない
高校2年生 映画をよく観る様になった TSUTAYAに行っては タイトルと表紙で直感的に作品を選び 旧作5枚1000円で毎週借りていた 本編が始まる前に流れる最新情報 いわゆるレンタルビデオの予告だ (旧作であればもはや最近ではないのだが) 私は予告編が大好きだった むしろ本編より釘付けになっていたかもしれない 予告編から気になる作品をみつけ メモして 次に借りる そうして借りたビデオの予告編で また気になる作品を見つけ メモして 次に借りる この発見の連鎖が好きだ
頑張れない人へ 頑張りたくても頑張れない 頑張ろうとしても頑張れない 頑張ったけどもう頑張れない もう頑張りたくない でも頑張らないと もう頑張っているのかもしれない 十分頑張ったのかもしれない それでも生きるには 頑張らなきゃいけないんだ 頑を張って張って張って 緩んだ隙に一瞬で解ける もうだめだ 頑張った日々を思い返す あの日々は輝いていたと 頑張った日々を思い返す あの日々は地獄だったと 頑張っていたつもりだった あの日々は 頑張れていたのだろうか
俯瞰的に見る 客観的に見る 物事や自分を 前と後ろに自分がいる 前だけでなく 後ろだけでもなく 前にも後ろにも じゃあ真ん中の自分は誰か そいつは本質であって本質でない 抜け殻のよう 抜け殻を俯瞰して見てみる お前は誰だ
字が死んでいく それでも過去の字は生き続ける 食べなさい さいが上がる優しさ さいが下がる威圧感 書き置きオブ命令形 字を見ただけでその人の声が浮かぶ きっと下がるさいだ けれどそこに威圧感はなくて 優しさしかないんだ