幼児期の睡眠について
「なかなか寝てくれない…」「寝起きが悪い…」「昼寝が長すぎる…」
小さなお子さんの睡眠に関する悩みは尽きませんよね。
この記事では、幼児期の睡眠の特徴や、日本の幼児の睡眠習慣、
そして、お子さんの睡眠習慣を改善するためのヒントをご紹介します。
幼児期の睡眠の特徴、知っていますか?
1歳半を過ぎた頃から、お子さんは、
1日に何回も寝ていた「多相性睡眠」から、
夜にまとめて寝る「単相性睡眠」へと移行していきます。
この移行に伴って、昼寝の必要性も減ってきます。
2歳頃は80%のお子さんが昼寝をするのに対し、
3歳では57%、4歳で26%、5歳には15%と明らかに減っていきます。
その一方で夜間の睡眠は、
ノンレム睡眠とレム睡眠が約90分周期で繰り返されるようになり、
大人と同じ睡眠構造に近づいていきます。
日本の幼児の睡眠事情
日本の幼児の睡眠状況は、近年改善傾向にはあるものの
世界的に見て、
就寝時間が遅く、睡眠時間が短い傾向にあると言われています。
ベネッセの調査でも、22時以降に寝かせる家庭も結構多い、
というのが現状のようです。
保育園での昼寝が影響する?
保育園では昼寝が不要な年齢のお子さんにも
昼寝をさせているところも多く、
これが夜の睡眠に影響している可能性も言われています。
保育園児と幼稚園児で比較したとき、
22時以降に床に就く子の割合は、
幼稚園児の11%に対して、保育園児は41%もいたそうです。
保育園の先生とも連携して、
お子さんに合った睡眠リズムを作ることが大切です。
「いつまで昼寝が必要ですか?」
よく聞かれる質問ですが、
「21時ころまでに寝付きよく眠れて
夜中も起きずに寝られるようなら、昼寝をしても大丈夫」
と答えています。
その子にとって昼寝が不要になれば、
そのうち自然にしなくなります。
睡眠習慣改善のポイント
お子さんの睡眠習慣を改善するには、
以下のポイントを意識してみましょう。
早寝・早起きを心がける: 年齢に応じた適切な睡眠時間、そして規則正しい生活リズムを意識しましょう。特に朝はしっかり起きると、体内時計が整って、早寝早起きがしやすくなります。
寝る前の過ごし方を工夫する: 寝る前に興奮するような遊びは避け、ゆったりとリラックスできる時間を過ごしましょう。
心地よい睡眠環境を整える: 部屋の温度や湿度、明るさを調整し、お子さんが落ち着いて眠れる環境を作ってあげましょう。
鉄欠乏状態の解消: 中途覚醒の多い乳幼児で、鉄欠乏の傾向にある、というデータがあります。夜中によく目が覚めるお子さんは、鉄サプリでの鉄補充も検討しても良いのかもしれません。
スモールステップで目標設定: いきなり大幅な時間変更は難しいので、少しずつ時間をずらしていくなど、無理のない目標設定を心がけましょう。
保護者も一緒に!
睡眠習慣の改善には、
お子さんだけでなく、家族みんなで取り組むことが大切です。
保護者が規則正しい生活リズムを送ることで、
お子さんにも良い影響を与えます。
睡眠は、お子さんの成長に欠かせないものです。
この記事をきっかけに
家族みんなで睡眠習慣を見直してみませんか?