半分残した いつかの冷凍チャーハン ぺちゃんこの おなかと心を 満たしてくれた
昨日からやたらと大学時代のことを思い出す。 きっかけは何だったかわからないが、さつまいもを掘り起こすように、地下に眠っていた暗い記憶がズズズズズと地響きとともに芋蔓式に引き出されていく。 そんなわたしがたまたま今日寄った場所で食べた唐揚げ丼が、大学のカフェテリアで食べたチキン竜田丼と同じ味だった。 ガリっとした硬めの衣がベージュ色で、刻みのりと褐色のタレがたらりとかけられている。 ガリ、ジュワッと肉を頬張ると、全面ガラス張りで明るくて若者のやたらと明るい声に満ちたあの空間
夕暮れ時、信号待ちをしていたら、両手で杖をついたおばあさんが横断歩道を渡っていた。 車道の信号は青になっているので、おばあさんの渡る歩行者用の信号は赤になっていた。 おばあさんの歩くスピードがゆっくりなので、おばあさんが渡り切る前に歩行者用の信号が赤になってしまったのだ。 わたしが見ていた限り、おばあさんが道路の真ん中に来た時点で歩行者用信号は赤になっていた。 歩行者用の青が30秒だとして、おばあさんは1分かけて横断歩道を渡ったことになる。 まるで亀のようにゆっくり歩んでい
今朝、玄関のドアを開けたらクッキリと虹がアーチ状に浮かんでいた。 よ〜く目を凝らすと、その虹の少し上にぼんやりとした虹がもう一つ浮かんでいた。 いわゆるダブルレインボーというものだ。 肉眼でじっくりと眺めるのではなく、 「消えないうちにすぐに撮らないと!」と慌てて携帯を出す様が、私って現代人だなと少し悲しくなった。 それでも振り返るとまだクッキリと鮮やかな虹が光っていて、悲しい気分をすぐに忘れられた。 夕方、カーステレオでラジオを聞いていると、「今日朝7時頃に5分ほど虹が
いつからだろうか レンジの皿が ずっと鳴っている ガラスがゴリゴリゴリといいながら レンジの皿が ずっと鳴っている 皿を外して掃除をしたからだろうか レンジの皿が ずっと鳴っている いくら置き直しても レンジの皿が ずっと鳴っている 「ボク頑張って回してるよ」とアピールしているのか、 レンジの皿が ずっと鳴っている どんな軽いものを置いても どんな重いものを置いても レンジの皿が ずっと鳴っている むしろ鳴ってくれることに安心してきた レンジの皿が ずっと鳴ってい
船が アハ体験の速さで 動いてる
・イタリアンフェスに、着物で行ったらいけないのですか? ・「どんぐり!」とワクワクしたが、 「虫出て来たら嫌……」と瞬時に考える自分は、 すっかり大人になってしまった。 ・花時計が、土時計になっていた。 冬支度なのか、もう閉鎖してしまったのか、 お知らせは何も無かった。 ・杖をつくおじいさんの横に、妻と思われるおばあさんがいた。 おばあさんはおじいさんの手を取っていた。 支えているのか、手を握っているのかは、二人にしか分からない。 ・歩き疲れたから、顔にベビーパウダー
中古車ショップのコマーシャルで、 「11月22日は、いいブーブーの日!」と言っていた。 いい夫婦の日でもあり、いいブーブーの日でもある。 なんて素敵な一日なんだ。 そのうちお肉屋さんも「いいブーブーの日!(豚絵文字)」と言いだすぞ。 携帯ショップも「いいツーツーの日!迷惑電話撃退サービスあり!」と言いだすぞ。 何でもありなのが記念日というもの。今日もきっと何かの記念日。 中古車ショップには用がないわたしは、11月22日にマイカーをたんと可愛がってあげようと決めた。
ドラッグストアから出てきた60半ばから70前半ほどのおじいさん。 土日は町内の人とゲートボールに行っていそうな雰囲気漂うおじいさん。 上は黒とグレーのジャージ、下は濃い紺色のスラックス。手には5つほどの商品を抱えている。 バッグも財布も持たず、今買ったばかりの商品をこれでもかと抱えている。 そしておじいさんは徐に、歯磨きチューブをズボンのポケットに突っ込んだ。 チューブのお尻の、少し尖って平べったくなった部分がズボンから飛び出していた。 そこまでしか見ることは出来なか
CDデビューに向け、絶賛声枯らし中です。 食べたいものがありすぎるのに、空腹具合が間に合わない。 口は欲してるのに、お腹は欲していない状態。 常に空腹状態のわたしに突如やって来た、「お腹満たされ期」。 それでも、常に何か食べたい。今は手羽先の甘辛いやつ食べたい。 と思っていたら、じっとりしたおはぎが食べたい。 目線を外せば食べたいものが変わる。 あぁもうニラクタクタになったモツ鍋が食べたい。醤油の。 何かを食べたいって考えられるしあわせがある。 明日はコレを食べようと
歌詞みたいに書いたけど、深刻な喉の彼。 いっそのこと葛城ユキみたいにCD出しちゃおうかというくらいのハスキーボイス。 薬も効かない。 漢方も効かない。 ネギも効かない。 はちみつ入りのど飴も効かない。 大好きなぜんざいも効かない。 大好きな板チョコアイスも効かない。 脂テリテリの豚丼も効かない。 ホットミルクも効かない。 しょうがちょこっと入った唐揚げも効かない。 …喉に気を遣った食事はもうやめよう。 唐辛子と花椒をこれでもかと入れた鍋を食べたい。
気温差のせいで頭が痛いのか、 メガネのせいで頭が痛いのか、 わからない。 乾燥で鼻がカサカサなのか、 鼻のかみすぎで鼻がカサカサなのか、 わからない。 食欲の秋だからいっぱい食べるのか、 これから冬眠するからいっぱい食べるのか、 わからない。
先日、防災グッズを扱う番組を見ていた。 25年もつチキンカレーが紹介されていた。 つまり消費期限が25年先ということ。 この商品、倍はもつだろうと言われていて、50年先でも食べられるらしい。 出演者がぼそっ「自分の寿命よりもつんじゃないかなぁと」と話していた。 フリーズドライのカレーよりも、人間の方が先に尽きるなんて切なすぎる。 いっそのことわたしのこともフリーズドライにしてもらって、ここぞというときに水で戻してくれたらいいのに。 まわりは知らない人だらけで環境がガラリ
たまに宅配ピザを注文する。 単純にピザが食べたいとか、外に出るのが面倒くさいとか、半額クーポンが来るからとか、色々な理由はあるが、宅配ピザを注文するときは特別な気持ちになる。 家から一歩も出ずに、夕食が届く。 熱々のままピザを届けてくれて、準備も片付けもせずにピザを食べられる。 わたしにとってはホテルのルームサービスのようで、とても優雅でありがたい気分になる。 その一方で、届ける過程を見せてくれるところに特別感を感じる。 ネットやアプリから注文すると、「お届けまで○分です
皆さんは歩く時、どれくらいの速さだろうか。 私は基本的に遅い。のっそのっそ歩く。 面倒くさがりでズボラなので、歩くという行為にエネルギーを使いたくない。 (運動としてウォーキングするときは別だが) ただ、人が目に入ると異常な速さで歩く。 競歩の一歩手前くらいの速さで歩く。 どこかへ急いで歩いている速足、というより、意地を貫き通すような頑固そうな速足だ。サクサクというよりプリプリというような速足。 特に目の前に人が歩いていると、追い越さずにはいられない。 同じ速さで合わせ
とにかく明るい安村さんのセンスはピカイチだ。 全てのネタを見たわけではないが、個人的にツボすぎる。 モニターを使って、未来の自分(以前に録画している自分の映像)と会話するというネタ。 ちょっと先の老けた自分っていう設定と、中継のタイムラグをうまく使っている。 (こうやって文で書くと全然おもしろくないな…安村さんごめん) 最近衝撃を受けたのが、ネタで使う小道具を見せただけで会場の笑いを取ったこと。 出演者全員に渡された札には、片面「純米吟醸酒」、もう片面「飲むヨーグルト」