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結局わたしはラッキーガール

今朝、玄関のドアを開けたらクッキリと虹がアーチ状に浮かんでいた。
よ〜く目を凝らすと、その虹の少し上にぼんやりとした虹がもう一つ浮かんでいた。
いわゆるダブルレインボーというものだ。

肉眼でじっくりと眺めるのではなく、
「消えないうちにすぐに撮らないと!」と慌てて携帯を出す様が、私って現代人だなと少し悲しくなった。
それでも振り返るとまだクッキリと鮮やかな虹が光っていて、悲しい気分をすぐに忘れられた。

夕方、カーステレオでラジオを聞いていると、「今日朝7時頃に5分ほど虹が出ていましたね。見られた方はラッキーでしたね」と言っていた。
私はそんな貴重な5分の間にタイミングよく虹を見られてうれしかった。

その反面で、私は普段ラッキーなことをどれだけ見逃しているんだろうとまた悲しくなった。
偶然巡り会えたはずのラッキーを、ラジオが全て言ってくれるわけではない。
きっと今まで、私が知らない間に通り過ぎていて気付かないラッキーがすぐ近くにあって、気付かないことにすら気付かないことがきっとたくさんあったんだろう。
そしてその事実を知らないままでいられるのもラッキーなのかもしれない。

例えば我が町のよく行くお店にトムクルーズが◯時に来ていたと知ったら、きっとその時間に別の場所にいたことを悔いるだろう(※パッと出た会いたい俳優がトムクルーズなことにはあまり触れないで)
そこにトムクルーズが来ていたことを知らない方がよっぽどラッキーなのだ。

何かに出会えたわたしもラッキーガールだし、何も知らないわたしもラッキーガールなのだ。

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