拝啓急にいなくなった君へ

君が最後の誕生日にくれた時計で、ふと
君の最寄駅で電車の時間を確認する

自分の最寄り駅についたときは
君の最後の時計で時間は見ない
腕に重くのしかかっているのは
腕時計だけの重さじゃない

散々地獄見てきたから
今回のは大したダメージじゃない
きっとこれから何回も経験するような
たくさんの別れのうちのたった1回なような気がした

本当に終わりなんだろうけど
なんかこないだ友達と安井金毘羅宮って有名な縁切り神社に行った
ほんとに切れちゃった
たぶん悪縁だったんだろう

自分は壊れちゃったけど
別れられてよかったのかもしれない

「死にたくなったら、会いましょう。」
という令和の太宰治みたいなボーカルがいるバンドが、私のヒーロー。

てめーと別れて受験には落ちて
お前が救ってくれよ、なぁ。

会場は栄party's
君と、2020年か21年かそこらに、12月31日19時ごろに、君が好きだったバンドの年越しライブに行こうと連絡が来た。
高速飛ばして聴きに行ったね。

今年は2024年、私が好きなバンドのクリスマスライブに、私1人で行った。

君と行った時よりも会場はパンパンで
なんならソールド公演だったからね。

防波堤よじ登って明日を待っていた
ひとりぼっちで本当によかったな

またいつか、君の好きな酒でも飲もう


どうか、私の知らないところで
遠く遠くで
頑張って

お誕生日おめでとう