【52歳から自分らしく生きるために】会社を辞めたくなっても勢いで辞めないために
アラフィフ責任世代の皆さん、今日もお疲れ様です。
自分でコントロールできない原因で長期間全く進展しないプロジェクトの推進を任せられているが、辛くて毎日会社に行くのが嫌で仕方ない。
パワハラ上司から日々辛辣な言葉のダメ出しや揚げ足を取るような追及を受けてばかりで、もう精神的におかしくなりそうだ。
会社を辞めたくて仕方ないけど、この年だと転職先も見つからないし、子供の教育費や家のローンが残っているので苦しくても辞められない。
そんな悩みを抱えていませんか?
実はこれ、全て私が経験したり、悩んでいたことです。
私も最初は、
「とにかくすぐにでも会社を辞めたい!」
と、思っていた時期がありました。
ですが、今もまだ同じ会社で働いています。
そして今は、
「後先考えずに勢いだけで会社を辞めなくて良かった。」
と心から思います。
私が適応障害と診断されるまで
私は、2度目の転職で入社した会社で、業務・責任過多、上司パワハラによる高ストレスが長期間蓄積されたことで、心が耐えきれる限界を超えてしまいました。
その日は、在宅勤務を開始しようと、自宅でノートパソコンを開き、溜まっていたメールの1通目を見た瞬間に、頭の中が真っ白になってしまいました。
これまでは普通に理解出来ていたメールの内容が、全く頭に入ってこないのです。
そして、「もう何も分からない、自分はもう何もできない!」と、居てもたってもいられないほどパニックに陥っていました。
それでも、辛うじて、
「自分は今、おかしくなる寸前の状態だ。すぐに上司に連絡して、仕事を休ませてもらわなければ。」
と、パワーステアリングの切れた、ハンドルがとてつもなく重くなった車を無理やり曲がらせようとするよう鈍重になった脳で、上司に、
「心の状態が非常に悪いので、仕事をすることが出来ません。暫く休ませてください。」
とメールを打ちました。
その翌日には、上司に対して、
「私はもう、これまで務めた案件のプロジェクトマネージャーを続けることが出来ません。今の職位での職責を果たす事も出来ません。どうか降格させてください。」
とお願いするメールを打っていました。
以前の私だったら、決してこんな身勝手極まりない要求を、それも対面ではなく、メール一本で上司に突きつけるなど考えなかったと思います。
しかし、私はここで会社を試したのです。
どうせ辞めたくて仕方なかった会社なんだから、今まで健康を害してまで散々我慢してきた分、自分の要求を突き付けてやろうじゃないか。
その結果、「お前はクビだ!」と言われれば、その時は辞めるしかないし、もし万が一、何か自分にとって良い条件が返ってきたら儲けものだ。
そんな風に、腹をくくったのです。
私の在籍している会社は、これまで累計で、現在の全社員数を上回る社員が退職してきました。それも、短い人だと、1年足らずで耐えられず辞めて行くのです。
そんな会社ですから、泣き言など聞き入れてもらえないものだとばかり思っていましたが、実はそうではありませんでした。
上司に挑戦的なメールを送った数日後、私は会社の健康管理室のカウンセリングを受け、希死念慮があったことから、カウンセラーからは直ぐに産業医と面談するよう勧められ、産業医からは、
「一刻も早く心療内科を受診するように。」
と指示を受けました。
心療内科を受診した結果、「適応障害」と診断され、2か月間の休職を指示されたのです。
2か月間の欠勤期間を経て分かった事
業務関連メールのシャットダウン
欠勤期間中、かつて一日に100~200通は当たり前のように届いていた業務関連のメールは一切来なくなりました。
そして、私が所属していた部署の上司からも、同僚からも、一切メールは来なくなりました。
それは、私の欠勤が決まった時点で人事部が、業務関連のメールの直接のやり取りはさせずに、何かあれば人事部経由で連絡する。という配慮をしてくれたためです。
このため、2か月の欠勤期間中、私はこれまでの仕事の悩みから完全に開放されました。
心療内科主治医の診断書の力
私は、欠勤期間中、月に1回の頻度で心療内科に通院しました。
1回目の通院時に受領した診断書により、「2か月間の休職」が可能となりました。
2回目の通院時には、復職に当たっての条件として、「パワハラの原因となった上司との接点を極力持たないよう、復職時の配属先に配慮すること」
との診断書により、別の部署への配置転換の異動が可能となりました。
復職に当たっては、異動先部署については私の希望が聞き入れられ、これまでのキャリアや自分の強みが生かせる部署への配属が決まり、職務上の責任を軽減するための降格(これにより、会社トップや経営層への説明責任から解放された)も受け入れられました。
(但し、降格に伴い、給与が減給となるというデメリットもありますが。)
また、心療内科主治医の見立てに基づき、産業医より、「復職後1か月は残業禁止」との配慮義務が人事部に言い渡されました。
このように、ダメ元で会社に自分の要望を正直に伝えたことがきっかけで、
「もう辞めるしか方法はない」
と思いこんでいたものが、予想もしない(自分にとって好都合な)方向に物事が進むことになりました。
初めから諦めずに、声を上げてみる
勿論、私のケースが皆さんの誰にでも当てはまるとは言えませんが、
「どうせ会社なんて、自分が何を言っても話を聞いてくれるわけがない!」
と諦めずに、まずは以下の事を試してみるのは如何でしょうか?
私がやれなかったこともありますが、あなたの場合、どれか当てはまるものがあるかもしれません。
①まずは上司に相談(直属の上司からパワハラを受けている場合は、更に上の職位の上司、或いは人事部に)
②いきなり退職のカードを切らず、まずは会社に残れる方法を考える
・サポート要員を付けてもらう
・業務の一部を他の同僚に振ってもらう
・業務責任者の(プロジェクトマネージャー、リーダーなど)職位を解いてもらう
・管理職の職位を解いてもらう(降格の申し出)
・他部署への配置転換について相談
③他部署で自分の強みを活かせるところがあるか考えてみる
④(健康管理室で提供しているサービスがあれば)カウンセリングを受ける
⑤心療内科を受診し、診断書を発行してもらい、上司または人事部に相談する
⑥欠勤や休職により、一旦仕事から離れる
今のあなたの辛い悩みが、少しでも早く解消されますように。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。