【苔だって好みを持っている】藍藻の好みの光を見つけたぞ

あまり手入れされていない水槽の中は濃い緑色した苔で汚れていたりする。小学校のいきものがかりがずさんな水槽管理をしていると、いつの間にか苔だらけになっている。

むかしは淡水魚を飼っている家庭にお邪魔することが度々あったけれど、きちんと掃除していないところは、緑に染まっていて、中の魚がまともに見られなかった。

あの緑ごけは藍藻と呼ばれているモノで、普通の苔と比べて匂いがあり、ハンもすると水槽が匂ってしまうと言う。しかも、毒素が出てしまう。魚は死ぬ。

藍藻も生きているから仕方ないけれど、うちらとしてはきれいな水槽でいてほしいわけで、申し訳ないが繁茂は遠慮願いたい。


電気通信大学の研究チームは藍藻の走光性がc-di-GMPによって制御されていることを明らかにした。

走光性とは蛾やハエが光によって、反応して移動すること。c-di-GMPとは微生物のバイオフィルム形成や、接着、運動性、病原性の発言などに深く関与するシグナル伝達分子。

藍藻は光刺激に好きと嫌いの応答を示すという。この切り替えがどのように起きるのかわかっていなかった。

光が好きという応答は緑色光によって誘起され、藍藻はその光に向かって動く。光が嫌いという応答は緑色光にくわえて、青色が入ると誘起される。その光から藍藻は離れていった。

アクアリウム愛好家には嫌われている藍藻だけれど、酸素を発生する光合成を行う細菌。藍藻を増やしたくない光がわかれば、水槽を健全に保つ手段が出来るわけで。でも、苔にも好き嫌いがあるとは。もしかしたら、生存戦略のためにこの色を選択した経緯があるのかもしれない。

他の生物にもこのような傾向を持っている可能性は十分あるね。赤い光は農作物にも影響を与えているし。

色は不思議だね。浴びているだけで、何かが変わるんだから。


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