コーヒーの味は何で決まる?5つの要素に分解してみる
こんにちは。parklyのスガです。
以前の記事で、「コーヒーが作られるプロセス」について説明してみました。
何かを買うときに、生産過程を知ると愛着が沸きますよね。
今回は、その続きのようなテーマで、「プロセスごとの味わいの変化」について、書いてみました。
思い返すと、私がコーヒーにハマったのは精製方法や焙煎度の違いでこんなに味わいが異なるのか!と衝撃を受けてから。同じコーヒーでも、作る過程が変われば、全く別の飲み物に感じるような複雑さがある。それが面白くて、果てしない沼にはまっています。
今回は、特に味わいに対して影響力の大きいと思う5つの要素に焦点を当て、それぞれがどのようにコーヒーの風味を作り出すかを、詳しく探っていきたいと思いますっ!
①産地
まずコーヒーの風味は、その起源となる産地に大きく影響を受けます。ワインで言うと、「テロワール」のようなもの。
世界中のさまざまな地域でコーヒーは生産されますが、その地域の気候、土壌、高度などの条件によって独特の味わいを持ちます。
例えば、アフリカのコーヒーと南米のコーヒーは、以下のような違いがあります。
ある程度、「このエリアはこんな味がするよな」と知っていると、好みの豆を選びやすくなりますよ。
私の場合、冬の寒い朝は中南米系の穏やかで甘さのあるコーヒーを、あっつい夏場はアフリカ系のフルーツ感ギュンギュンなアイスコーヒーを選ぶことが多いです🤤
②品種
りんごに「王林」や「ふじ」があり、いちごに「あまおう」や「紅ほっぺ」があるように、コーヒーにもたくさんの品種もがあり、それぞれが異なる特徴を持っています。
まずコーヒーの品種は、大きく分けるとアラビカ種とロブスタ種に分けられます。
アラビカ種のコーヒーは栽培に高度な管理が必要ですが高品質で綺麗な酸を持っています。いわゆるスペシャルティコーヒーのほとんどは、アラビカ種に属します。
一方ロブスタ種のコーヒーは低コストで栽培が容易であり、味わいには強い苦味と重い風味があります。日本では缶コーヒーやインスタントコーヒーなどに使われます。
私たちが扱うスペシャルティコーヒーはアラビカ種に含まれるので、アラビカ種の中でもよく見かける品種を3つほど紹介します。
ちなみに私は最初にブルボンのコーヒーを飲み、「こんなに甘いコーヒーがあるのか!?」と驚き、ずっとブルボン推しです。
③精製
ここが、コーヒーを理解する上で最初に難しいと感じるポイントです、、「精製」という言葉も他で聞かないですし、基本的に生産国で行われるプロセスなので、見かける機会もありません。
簡単に言うと、「コーヒーチェリーから種子(コーヒー生豆)を取り出す工程」のことを指します。そしてその過程の中で種子(豆)を覆うミューシレージという粘液質が発酵することで味が作られていきます。(難しいので細かなことはまた別の記事にて)
近年では発酵をコントロールする技術が向上し、新たな精製方法が開発されています(特殊なものだとビールの酵母を添加させて発酵させる方法もあったりします!)。精製方法には様々な種類がありますが、最初は以下の代表的な2つを覚えておけば、コーヒーの味わいを捉えやすくなると思います。
フレーバーが強く印象的なので、ナチュラルプロセスのコーヒーからスペシャルティコーヒーにハマる人が多い気がします。
現在私たちが取り扱っているディヴィナ・プロヴィデンシアは、ナチュラルですが重すぎず明るく軽やかな果実感が飽きさせないので、イチオシです!
④焙煎
これまでの記事でも度々書いてありますが、焙煎度合いによる味わいの変化も大きな要素です。
厳密には細かく分けられますが、大きく3つに分けると以下のようになります。
私たちは浅煎りのフルーティーさ、果実感がコーヒーの持つポテンシャルを強く出してくれると考え、浅煎りのコーヒーをメインに取り扱っています。
⑤抽出
そして最後の仕上げが、抽出です。「ドリップコーヒー」や「エスプレッソ」などは、この抽出方法の違いです。
カフェではバリスタが、様々な抽出方法を用いてその店のコンセプトに合う味わいを表現しています。
代表的なものを、4つご紹介します。
理解にあたっての注意点
今回は、「複雑なコーヒーの味わいは、どのような要素により生まれるのか?」という疑問にできるだけ分かりやすく答えるため、味の決定要素を5つに分けていますが、正しく捉えるには少し注意が必要です。
まず厳密にいうと、①〜③と④〜⑤では要素が大きく異なります。
①〜③は「素材を作る作り」過程における要素であるのに対し、④〜⑤は「素材の良さを引き出す」、いわば調理の工程にあたります。
基本的にコーヒーそのもののポテンシャルや品質は①〜③で決まり、④〜⑤はそれをいかにして引き出すか、という要素になります。
そのため、①〜③で”良い素材”ができれば、焙煎/抽出が多少悪くても美味しくなりますし、逆もまたしかりで①〜③が悪ければ、どれだけ焙煎や抽出を頑張っても美味しくはなりません。あくまで生産者の努力や工夫が、コーヒーの味の根底にあるのです。
美味しいと感じるコーヒーの共通点を探る
コーヒーの風味を作り出す要素は様々で、その組み合わせによって生まれる風味のバリエーションは無限大です。
一見難しそうに見えますが、「エチオピアのコーヒーはいつも美味しいな」「美味しいと思うのは、大抵ウォッシュトプロセスって書いてあるな」というように、たくさんのコーヒーを飲む中で共通点が見えてくると、自分に合うコーヒーが分かってきて楽しくなると思います。
ぜひ、美味しいコーヒーに出会った時は「なぜこんな味なんだろう?」と、探ってみてください^^
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