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子供と大人、感情と理論
梅雨時期、こんな光景に偶然出会った。僕はハッとした。そんな話。
時々僕は朝の散歩をしている。仕事の開始時間が11時までにスタートすればよくて、リモートもできることもあり、朝の散歩を気づいたら2時間近くしていることもある。好きなラジオを聴いたり、好きなバンドの音楽に気分を高めてもらいながら足がぐんぐん進んでいく自分自身の生命力を感じるのが好きだ。
それでも、あ、そろそろ帰って、シャワー浴びて、着替えて、パソコン立ち上げて。だとしたらそろそろ家に戻らないといけないな。という具合の時間に差し掛かる。
感情としてはまだまだ散歩していたいし、本音だと日が暮れるまで散歩をし続けて、美味しいビールをグッと飲んで、寝る。そんな生活をしたい。本音を言うとね。
そんなこと言うと多分こう言われるだろう。「大人なんだからさ…。」
そんな散歩という自分だけの時間でもそんな大人理論がマーブル状に混じっている散歩の帰路。
近所の保育園から出てきた。子供たちと先生方が道路の端っこを列をなして歩き出した。
僕と同じ散歩だ。と思い、同じ散歩というエンタメを大満喫している同志として嬉しく思い、ちょっと間、道路の逆側を並走していた。すると、小雨がパラパラ降り出した。
先生「雨が降ってきたから今日は散歩中止で戻りましょう」
子供達「えーー。」
先生「傘もないし、風邪引いちゃうよ」
子供達「いや。散歩したい!」
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僕はどっちかというと雨が降ってきたから濡れないように家に帰らないとと思ってしまった側だった。ハッとしたな。僕はちゃんと大人だった。僕は大人理論になんか付き合ってられないと思っていること自体を思い込んでいたが、子供達は今この瞬間、散歩したければ、雨に濡れようが、近い将来少し風邪を引いてしまうかもしれないリスクとの引き換えに、今この瞬間を楽しむということを選択していた。
かっこいい。感情に正直に生きている存在として僕は非常に刺激を受けた。
そこから僕は仕事を投げ出して、雨の中散歩をし続けた。
と言いたいところではあるが。そうもいかず。仕事に戻った。
それでもずっとこの光景が記憶に焼き付いている。
感情に正直に生きられるように、その時間で満たせるように、手段としては仕事をしているが、目的としてはブレちゃダメだなと教えてもらった。
子供と大人。感情と理論。どっちも大事だけど、当てはめられた役割ではなく、自分でこの狭間を行ったり来たりできる自由さは持ち続けていたい。