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即興の日、都営バスの旅

休みを取っていた月曜日。
予め休みを取っていた自分自身に感謝しながら、微睡の最中にゴミ置き場にゴミを出しに行く。脳内リピートは「誰にも会わずに無事に帰還できますように」で、早歩きで毛玉のついたTシャツを着た僕は無事に家の鍵を閉めた。

朝早く起きる理由がなければダラダラと午前中を溶かして形無かったものにしてしまう自信があったので、ゴミ出しという理由があって良かったと初めて感謝した。

感謝だらけで目覚めた気分の良い平日の朝。

コーヒーを淹れてタンブラーに詰め込み、村上春樹の本をカバンに忍ばせ、これで準備万端。

どこに行くか決めずに家を出るのだが、即興の日にすることにした。即興の日は前もって予定を立てず、まさに交差点になれば右に行くか左に行くかもその瞬間の気分で進み、効率という物差しを持たずに生きるというもの。そうすれば、世間一般的に"意義のある日"でなく、自分にとって個人的に"意味のある日"になる。

誰が何と言おうと自分で選んで進んだ道は潔い。

目の前には阿佐ヶ谷行きの都営バスが。
阿佐ヶ谷。ゆっくり歩いたことがない。ただそれだけの理由でなんだか惹かれた僕は都営バスに身を任せて、揺られて、阿佐ヶ谷到着。


今日はどんな日になるのかそう思わせてくれるだけで、楽しくてで仕方がない。

阿佐ヶ谷楽しんだら次の地に揺れていこう。

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