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連載 『Favorite method』 by 高橋彩華

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世界中にコレクターがいるアメリカの食器ブランド『Fire-king』をはじめ、暮らしの道具をこよなく愛するイラストレーターの TAKAHASHI AYAKA。『自分の好き=My …
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記事一覧

Favorite method #26 | カッテージチーズボウル | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんわ。 今週も Fire-King(ファイヤーキング)のボウルのご紹介です。 深いお茶碗のような姿のこちらは50年〜60年代初頭にアメリカでカッテージチーズをいれて蓋付きで販売していた食器です。 通称《 カッテージチーズボウル 》 スーパーなどにずらりと並んでいたんでしょうか、かっこよすぎますね。私が持っているカッテージチーズボウルは黄色のもので、線のように見える部分は 「 金継ぎ 」を施しています。 ワークショップで持ち込んで直してみて、印象が変わ

Favorite method #25 | ギンガムチェックのスタッキングマグ | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 今週は Fire-King(ファイヤーキング)の《ギンガムチェックのスタッキングマグ》をご紹介。 このマグはマガジンのヘッダー画像の絵にも登場しているんですよ。やっと本文で登場です。この連載の顔でもあるヘッダーの原画は7月の個展で旅立ちました。 Fire-King は裏底の刻印で年代がわかるものも多く、集めたくなります。このマグの形は『スタッキングマグ』という種類で重ねることができます。 じゃーん! 今でこそ重ねるデザインをよく見かけますが、

Favorite method #24 | スペードのマグと BRUTUS | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 今週は Fire-King(ファイヤーキング)の1960〜70年代製のスペードのマグをご紹介。 色はホワイトで、形は D ハンドルマグです。 50年以上も前のものとは思えないなあと、使うたびに感じます。 実は一部飲み口が欠けているのですが、古い欠けなのか製造中のものなのか、滑らかでまったくひっかかりがないんですよね。 今週は、スペードのマグで薄いコーヒーを飲みながら、昔の『BRUTUS』ブルース・ウェーバーの特集本「犬との生活」を読む一枚。

Favorite method #23 | 小さなガラスの瓶 | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 今週は久しぶりにガラスに戻り、青色の薬瓶のご紹介です。 深い青の小さな色ガラスの瓶です。 これはヴィンテージショップで大量に売られていました。たしか薬だか医療用だか書かれていたような ... たくさんあったので業務用でしょう、色も濃いので遮光瓶なのかな、よくみる古い薬瓶に似てるしここでは薬瓶でご紹介させていただきます。 一輪挿しに使おうと持ち帰りましたが、まだ使えていません、青って何にでも合うんですよね。どこにならべても様になります。 ★

Favorite method #22 | 大堀相馬焼のお茶碗 | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 今週は先日の福島に行った時に購入した浪江(なみえ)町の『大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)』のお茶碗をご紹介。 わたしが選んだ大堀相馬焼は本来の特徴の "御神馬 " や "青ひび" 、" 二重焼き" などは見られませんが、てんてんと飛んだ青に一目惚れ。 大堀相馬焼が作られている浪江町は震災時、原発の影響もあり全町避難した地域です。20軒以上あった窯元は各地へ避難し、現在では約半数が再建されているよう。震災後、浪江町の大堀の土を使った焼き物を作ると

Favorite method #21 | 起き上がり小法師 | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 そろそろ8月も終わりですね、夏バテしていませんか? 毎日いそがしいひと、へとへとでもうダメなひと、何度でも起き上がる、だるまのような「起き上がり小法師(おきあがりこぼし)」をみると元気がでるかも。 押してもころころ立ち上がる姿に応援されましょう。ちなみに「小法師」とは "子ども" を意味するだとか。 今回の描き下ろしはこちら。 8月は少し福島県に居ります。 会津には行けてないですが、海側の福島県 大熊町に8月いっぱいまで滞在しています。街の

Favorite method #20 | 冷蔵庫のマグネット | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 前回はこけしを描きました、今回も続いて小物をご紹介します。 うちの冷蔵庫のマグネット達です。 もっとたくさん貼ってもいいかもしれませんが、冷蔵庫に貼るのは抑えているので、バランスのいい組み合わせだけマグネットとして飾っています。 そのうちの3つを描いてみましたよ。 1番左は本物のジェリービーンズが固められたマグネット。中野のブロードウェイのヴィンテージアメトイの置いてあるお店で購入しました。値段がついてなくてお店の方も分からないようだったので

Favorite method #19 | こけし | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 先日個展を終えて、今後は隔週のペースになりますが連載を更新していきますので、引き続きご覧になっていただけたらうれしいです。 さて今週は前回に引き続き、日本のふるきよきものを描いてみました。 真ん中にあるのは、宮城県の『遠刈田系こけし』工人は我妻信雄さんです。その左には福島の『起き上がり小法師』。右には、西荻イトチさんで連れ帰った『茶葉こけし』青森県弘前市の工人・石川美祈子さんの作品がモデルです。 "こけし" や "郷土玩具" は、意外にもファイ

Favorite method #18 | チューリップ柄のグラス | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 まだ7月半ばですが、毎日暑いですね。グラスに氷をいれる頻度も増えてきたので、今週もガラスの懐かしいグラスをご紹介。 手に入る範囲で、古いものが好きなんですが、きっかけは昭和レトロからでした。 アデリアグラス、佐々木グラス、リサイクルショップや昭和雑貨のお店なんかにいくと見かけるこういうグラス達。 昭和に流行ったのものに、ノスタルジーを感じたり、惹かれるのはなんででしょう。Fire-King をはじめ、アメリカやヨーロッパ、東南アジアの古いものな

Favorite method #17 | サワークリームグラス | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 TAKAHASHI AYAKA 個展 " Favorite method " 開催中です。 原画や集めてきた食器や小物をたくさんの人にみてもらって、触れてもらえて、会期中ですが既にひっそり感動しています。 今回は日常使いにおすすめのヴィンテージグラスをご紹介。前回に引き続き、アメリカの食器メーカー・ヘーゼルアトラス社から “サワークリームグラス” をおすすめします。 サワークリームグラスは当時のアメリカ、1950〜70年代(40年代からという

Favorite method #16 | ガラスのりんご型プレート | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 PARK GALLERY での個展がもうすぐ始まります。この連載のタイトルでもある『Favorite method』をテーマに原画や連載で紹介していった食器や集めてきたもの達をリアルで見ることができます。気軽に遊びにいらしてくださいね。 今日紹介したいのは、ヘーゼルアトラス社のオーチャードシリーズ “りんごのプレート” です。 この投稿の作成時もちょうど個展の準備で製作中でした。連載のためと言い訳して、こもった部屋から外へ出て休憩にパン屋へ行き

Favorite method #15 | Fire King のリブドマグ2 | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。6月もあっという間ですね。 雨が降ったときは家の中で癒されよう〜。なんて、Fire King(ファイヤーキング)を絡めた室内のお気に入りシーンを紹介しようと思ったのですが、こんなに天気がいい日が続くと外へ出かけてしまいますね。そろそろ夏のイベントも多くなる頃で。 とはいえ、暑すぎても涼しい部屋に篭るもの。インテリアとしてもヴィンテージの Fire King は手をつけやすいですよ。 Fire King の中でもスタッキング(重ねて収納)できるマグ

Favorite method #14 | ピーチラスターのキンバリーマグ | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。 今週も Fire King(ファイヤーキング)より。 『キンバリー』シリーズの “ピーチラスター” のマグをご紹介。 『キンバリー』とはアフリカのダイヤモンドの産地として有名な南アフリカ共和国の都「Kimberley」のことだそうです。特徴的な 凹凸 模様もダイヤ形ですね。ゴツゴツとした形が特徴的です。初めてみたときは恐竜的なワイルドな感じを受けました。 Fire King の中でも定番人気の形なのでたくさん見るうちにポップな姿がたまらなくなり

Favorite method #13 | マリー・ローランサンのグラス | TAKAHASHI AYAKA

こんにちは、こんばんは。今週は、涼しげなグラスをご紹介。 画家 “マリー・ローランサン” の作品がプリントされたグラスです。 ローランサンの描く女性達の虚な目と真っ白な肌、柔らかい身体が大好きです。実はグラスはネットオークションで手に入れて、ローランサンの絵を知ったのもそれがきっかけでしたから、展覧会や画集などで作品を実際に目にしたのはその後でした。グラスのこの顔、女性にピンときて、ローランサンの作風に惚れたんですね。 ローランサンの作風というとフェミニンにも感じますが、