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コーヒーでカフェイン中毒死はあり得るのか。カフェイン過剰摂取を憎めぇ!(豆八先生)

コーヒーLoverの皆様こんにちは。大量の論文をトピックごとにまとめてみたサイト(Health Journal)を開発しているおもし論です!

コーヒー大好きなみなさんはチェコのビールジョッキばりのでかいグラスにコーヒーを入れてごくごくと今もなお飲んでいることでしょう。

これは北マケドニアで飲んだビール。チェコはこれの二倍以上は大きかったが写真を無くした

しかし残念なお知らせです。カフェインにも致死量が存在します。中毒症状とは致死量による悪い作用のことでもあるわけです。そしてコーヒーを飲み過ぎると当然に"いつかは"致死量に到達してしまいます。

カフェイン致死量は5gらしい

ネットで検索したお医者さんの記述や軽く調べた論文で記載されている中で致死量は5gであるとされていました。

カフェで飲むようなコーヒーカップ1杯あたり150mlでその内、80mgがカフェインです。5gに到達するには62.5杯飲む必要があります。それだけ飲めば致死量ゾーンです。

「そんなに飲むやついないだろ!」というやつです。その前に9Lくらいの液体を飲むことになるので水中毒か何かにでもなりそう。

結論としては意図的に大量に飲まない限りコーヒー単体で死ぬことはなさそうです。
ただし、持病を持っていたり薬を摂取していた場合に複雑な事情で副作用が生じる場合はあります。

なぜ5gで致死量なのか

しかしこの5gの根拠を知りたいと思いそうした論文を調べてみたのですが見当たりませんでした。どこからきたの5g??
10g以上で死亡した症例の報告ならあったのですが5gは軽く調べた限りでは見つかりませんでした。

分かりませんが、昔の研究でそのようなものがあったのか、人体実験することができない故の逆算して算出された量ではないかと疑っています。

何の逆算であるのかですが、体内におけるカフェインの血中濃度は死亡した方や患者の血液検査で測定して判明しているためおそらくここから逆算しての5gだと思われます。
後に紹介する論文では血中(血漿)カフェイン濃度が80~100mg/Lの範疇であると致死量であると報告されています。

あとは動物実験などからも根拠がきているのかもしれません。と思って調べたのですが動物実験の結果を人に当てはめた量だと11g以上から致死量と有ありました。(食品安全委員会の資料に掲載された内容

事例を調べてみた

重症急性カフェイン中毒の 1 例 - 群馬大学大学院医学系研究科救急医学 ではそして15g以上を摂取した20代女性が心室細動で死亡されたそうです。

自室内で周囲に大量の空薬包 (エスタロンモカⓇ 錠 144 錠:無水カフェイン含有量 100 mg/錠,エスエスブロンⓇ錠 84 錠:無水カフェイン含 有量 90 mg/12 錠)がある状態で倒れているところを家人 により発見

と記載されていて、カフェインタブレットを大量に摂取しての心室細動のようです。

コーヒー(カフェオレ)の多めの摂取でカフェイン中毒のような症状をきたして搬送された月ノ美兎

しかし致死量よりかなり少ない量しか飲んでいないと思われるVTuberがおそらくカフェイン中毒により救急車に運ばれたという話がありました。

動画は人気VTuberの月ノ美兎が夜、立ちくらみと心臓の鼓動が早くなり、命の危機を覚えるレベルで寒気や吐き気、めまいがしたので救急車を呼んで運ばれたという内容です。
死ぬような気がして腕を動かし続けながら呻き声を上げつつ尿意にも苦しむという責め具を同時に受けたらしい。
かわいそう

因果関係は結局わからなかったもののカフェイン中毒の可能性が高いということでカフェインに気をつけようという話だったんで関係あるのかどうかは言い切れないものの以下に紹介する研究の離脱症状の特徴に近しいものがあります

血中(血漿)カフェイン濃度が15mg/Lを超えると中毒症状が出てくる(まれに死亡)と報告

Caffeine-Related Deaths: Manner of Deaths and Categories at Risk
カフェイン関連の死亡:死亡様式とリスクのあるカテゴリー(機械翻訳)

Simone Cappelletti. ローマ・サピエンツァ大学解剖学・組織学・法医学・整形外科学教室.   https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5986491/

イタリアのローマ・サピエンツァ大学の研究でカフェインの死亡に関する研究で、1959年から2018年までのカフェイン中毒による死亡例を分析しています。
この研究では、92件ものカフェイン中毒による死亡例を分析しています。これだけの数の死亡例を分析した研究は他に例があまりないためとても参考になる内容だと思います。

研究では血中(血漿)カフェイン濃度がが15mg/Lになると中毒、血中(血漿)カフェイン濃度が80~100mg/Lの範疇からは致死量であることを報告されています。

死亡しない程度の中毒症状について

Common features of caffeine intoxication, also known as “caffeinism” (i.e., a state of chronic toxicity from excessive caffeine consumption), include anxiety, agitation, restlessness, insomnia, gastrointestinal disturbances, tremors, psychomotor agitation, and, in some cases, death.

カフェイン中毒の一般的な特徴は、「カフェイン中毒」(すなわち、カフェインの過剰摂取による慢性中毒状態)としても知られ、不安、焦燥、落ち着きのなさ、不眠、胃腸障害、振戦、精神運動興奮、そして場合によっては死に至ることもある。(機械翻訳)

Simone Cappelletti. ローマ・サピエンツァ大学解剖学・組織学・法医学・整形外科学教室.   https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5986491/

と記述されているように不安、焦燥、落ち着きのなさ、不眠、胃腸障害、振戦、精神運動興奮があるようです。これは血中(血漿)カフェイン濃度がが15mg/Lでは生じる可能性がある症状の話です。

VTuberの月の美兎は寒気や吐き気、心臓の鼓動が早くなるといった症状と少し違う気はするものの体の震え(振戦)から精神ダメージまで様々な症状があるみたいですし、おそらくそれらが複合的に体に現れたのだろうと思われます。
この研究とは別にスウェーデンでの研究で意識障害も見られたというお医者さんのレポートに記載がありました。

カフェインで死亡した人の内訳


一方、死ぬほど過剰摂取してしまった事例を紹介します。先の論文によると、カフェイン中毒による死亡例を分析した結果、死亡原因は自殺、事故、意図的な中毒、原因不明に分類され、それぞれ36件、27件、2件、27件であった。 死亡に至ったカフェインの摂取経路は、経口摂取(錠剤、粉末、液体)が46件、静脈注射が3件、不明が43件であった。そうです。

死因に多い事故に関してですがダイエット食品経由で意図せずに過剰にカフェイン摂取してしまった人などが偶発的に死亡してしまったそうです。ダイエット食品ひどい。

また、カフェイン中毒による死亡リスクが高いグループとして、アスリート、精神疾患患者、乳幼児
という記述もあり、精神疾患のある人は特に薬を飲む日などは気をつけた方が良いかもしれません。

というか偏見バリバリで言わせてもらうとアスリートと精神疾患は陰陽ばりに対極にいる気がしますがお互いにリスクがあるのは少し興味深いですね。

日常生活で気をつけるべきこと

ここまで振り返ると、ダイエット食品や薬の副作用、持病などを除いて意図的に過剰摂取しようとしない限りカフェインで死亡することはほぼあり得ないようです。

一方で中毒症状は5g以下の量でも生じる可能性があり、これもダイエット食品や薬の副作用、持病との兼ね合いで少量でも生じる必要があるため自身の体調の兼ね合いを見ながら注意しましょうと言えます。

具体的には薬を飲む人は飲む日にいつも以上にカフェインを摂取しないようにする。などでしょうか。これ以上の先の話になると個別にお医者さんと相談するしかないかなと。

カフェインへの感受性には個人差がある

カフェインへの感受性には個人差がある: カフェインに対する感受性には個人差があり、少量でも中毒症状が出る人もいれば、大量に摂取しても問題ない人もいます。特に、心臓に疾患を持つ人や、カフェインに敏感な人は注意が必要です。

カフェインを含む飲料や食品の種類: コーヒー、紅茶、エナジードリンク、ダイエットサプリメントなど、様々な飲料や食品にカフェインが含まれています。それぞれのカフェイン含有量を把握し、過剰摂取にならないよう注意しましょう。

カフェインの摂取量とタイミング: 日常的にカフェインを摂取する場合、1日の摂取量を400mg以下に抑えるようにしましょう。また、就寝前にカフェインを摂取すると不眠を引き起こす可能性があるため、避けるようにしましょう。カフェインの過剰摂取を防ぐためには、カフェインを含む飲料や食品を摂取する量とタイミングに気を配ることが重要です。

子供や妊婦への注意: 子供や妊婦はカフェインの影響を受けやすいので、カフェインの摂取量を控えるようにしましょう。特に、乳幼児へのカフェイン摂取は、意図的な中毒や虐待の可能性も考慮する必要があります。

持病がある場合は医師に相談: 持病がある場合は、カフェインの摂取について医師に相談するようにしましょう。カフェインは一部の薬と相互作用を起こす可能性があります。

用法・用量を守って正しくお使いいただければコーヒーは安全です

みんなもカフェイン中毒を過剰に恐れず上手につきあってガブガブコーヒーライフを続けましょう。(ユービックを意識しました)


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