【新しいことを知る】高い扇風機と安い扇風機はあれが違う
先日扇風機とサーキュレーターの違いに関する記事を書きました。
我が家には扇風機とサーキュレーターが1台ずつあり、サーキュレーターはリビングに。扇風機は寝室に置いてあります。
リビングにはエアコンがあるのですが全体に空気が循環しづらい位置にあるのでサーキュレーターで補助したい、寝室のエアコンは調子が悪いので扇風機で涼を取りたいというのがそれぞれを選んだ目的です。
サーキュレーターに関しては少し失敗した部分があるのですが、今回は扇風機の記事なのでまた後日書きたいと思います。
【値段の差】
今回タイトルになっている記事を書こうと思ったのは、構造や機能の違いに差をつけづらい扇風機に関して値段の差は何を表しているのかを知りたかったからです。
かなりの値段の差がありますね。構造として羽がないものがダントツで高いのは別枠ということで割愛しますが、下ふたつの扇風機の値段差は5万円を超えます。
ただ役割としては同じ「風を発生させる」ということです。
電力モード:DC周波数変換
最大タイミング範囲:2時間(両端を含む) - 8時間(両端を含む)
リモコン付きかどうか:はい
制御方法:リモコン
風量:4速シフト
移動ヘッド角度:左右75°
定格電力:1.6W - 18W
定格電圧:220V(コンバータ付)
コントローラタイプ:ボタンコントロール
速度数3
ブレードの長さ 30 センチメートル
電源:AC100V(50Hz/60Hz)
消費電力:31/35W(50Hz/60Hz)
操作方法:押しボタンスイッチ
本体重量(kg):3
上記のHPを参考にしたので項目があっていない部分はありますが、やはり機能に大きな違いはありません。この差は何なのでしょうか。
【高い扇風機と安い扇風機の違い】
安い扇風機
・羽の枚数が4枚であることが多い
扇風機の主流は4枚の羽で風を送っている。風量が強くなってしまうため、風に当たっていると疲れやすい。
・うるさい
羽の枚数が少ないほど風を切る音が出てしまうため少しうるさく感じてしまう。
・ACモーターを搭載している
ACモータは交流の電源で動作する。構造が簡単で丈夫なので、耐久性がある。周波数に応じた一定の回転速度しか得られない。
・速度制御をする動作に向いていない。
・最小風量が強い
羽の枚数が少ないため、1枚の羽の面積は大きくなるため風は強くなってしまう。
・最大風量が強い
羽の構造上かなり強い風を作ることができる。
安かろう悪かろうというわけでもない印象を受けますね。風が強いのも本来の目的が風を起こすことなのですからいいことではあります。構造がシンプルなのもメンテナンスがしやすそうですし、そのため安価に製造できるのでしょう。
ただ音が大きいのと、最小風量が強いのはその通りだと思います。寝室で安い扇風機を使っていたときに風が強すぎたり稼働音がうるさかったりで寝られないということはよくありました。
高い扇風機
・羽の枚数が多い
羽根の数が多い扇風機はより自然な風を送ることができます。だから、風に当たっていても疲れにくい。
・静か
羽の枚数が多いから風を切る音が小さい。
・DCモーターを搭載している
直流の電源で動作する。電圧に対しての回転特性が安定している。低電圧で動作するため、装置の小型化に向いている。ブラシや整流子が部品の構成に含まれているため、劣化しやすい。
・電気代が安い
本体価格が高い分、省エネになっています。おおよそですが、低価格の扇風機と比べると約60%も安い。
・最小風量が弱い
羽の枚数が多い分、羽の面積が小さくなるから弱い風を作り出せる。心地よいと思える。
・最大風量が弱い
羽の構造上最大風量は弱まってしまう。
高い扇風機のいいところは風の柔らかさと省エネ、静かさでしょうか。やはり値段が高いのに比例して繊細さを兼ねていく印象がありますね。
【ACモーターとDCモーター】
高い扇風機と安い扇風機を比較すると、その違いの大元はモーターにあることがわかってきます。モーターが違うため取り付けられる羽に違いが生まれ、そこから風量に違いが生まれているようですね。
ではこのACモーターとDCモーターはどのような違いがあるのでしょうか。
DCはDirect Current(ディレクト・カレント)の略で、直流を意味します。身近な例として、乾電池やバッテリーなどは直流電源です。直流は常に電圧が一定で、一方向にしか電流が流れません。
一方、ACはAlternate Current(オールタネート・カレント)の略で、交流をさします。壁に設置されているコンセントは交流電源です。電圧が一定周期でプラスとマイナスに切り替わるので、電流の流れる向きが常に変化します。
AC/DCというとロックバンドのイメージがありますが、これは電流の種類を指すようですね。この違いが扇風機の構造の違いにつながるんですね。
上記のHPはこの違いにを非常に詳しく検討してくれています。今までに参考にさせてもらったどの記事よりも実践的で、根拠に基づいた考察をされているのがすごいです。一度是非ご覧ください。
一部引用させていただきます。
電気を食うのは、風量最大の8で運転し首フリをしたときだが、それでも24Wしかかからず、AC扇風機の弱を使うより10Wほど省エネになっている。確かにクチコミ通り、DC扇風機は省エネだ。
DCモーター扇風機の最強風量の方が、ACモーター扇風機の弱風量よりも省エネになるというのが意外ですね。
【扇風機の電気代は?】
とはいえ扇風機はどれくらい電気代がかかるのかがわかりません。DCモーターがいくら省エネだとはいえ、もともとがそんなに電気代がかからなければ省エネの意味がありません。
ACモーター搭載機で、消費電力を35Wとした場合(この場合の風量は「強」です)、1時間の消費電力量は0.035kWh。1kWh当たりの電気代を27円として計算すると(電気代の計算単価は以下も同様です)、電気代は約1円(0.945円)。24時間つけっぱなしにしても約23円(22.68円)です。
DCモーターの場合は、およそACモーターの半分程度の電気代ですみます。さらに、DCモーターの微風ともなると、1時間の消費電力量は0.002~0.005kWh程度。0.005kWhだとしても1時間では1円に満たず(0.135円)、24時間連続で回しても約3円(3.24円)しかかかりません。
そもそもACモーターでさえ24時間で23円、1ヶ月で690円、1年で8280円です。普通に安いですね。DCモーターの場合は24時間で3円、1ヶ月で90円、1年で1080円です。1日でみると大差は内容に感じられますが、1年となると7000円の差は大きいですね。
まあ実際は1年間も扇風機を回すことはなく、長くて4、5ヶ月だと思います。
【最後に】
大味な風の強さを求めるのであれば安価なACモーターの扇風機ですが、静かさや繊細な風量調整・省エネ性能を求めるのであればDCモーターの扇風機なのでしょう。
我が家では私の希望によりDCモーターの扇風機を買わせてもらいました。こうやって調べてみると間違いはなかったと思っています。