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panda1
2021年4月30日 16:51
ガチャ帰宅する僕等。彼女は俯いてばかり。沈痛な空気である。しかし、こんな時こそ彼女をフォローする必要がある。どんな事をすれば、彼女は笑ってくれるかな……。前世を振り返ってみる。女性との関わりなど、殆ど母の顔しか浮かばない。何かなかったかな……。思い出した!そう言えば前世で僕が使っていた鉄板が一つだけあった。確か、小学生の頃、近所の由美ちゃんに使った技。あれは大ウケだったなぁ……。よし。
2021年4月28日 13:36
「解決の方法なんだけどさ…… 川口さんの赤ちゃんに関係してくるんじゃないかと思うんだ」思った通り、彼女の体は硬直する。「川口さんの中にある赤ちゃんへの罪悪感がおそらく僕を産んだんだと思う。だからこそ、川口さんが自分の思いに折り合いをつけて乗り越えていく事が必要なんじゃないかって話」彼女は言葉を発さない。発せない?暫くすると声を絞り出す様に僕に問いかける。忘れろって事?そうだ
2021年4月24日 03:24
小気味よく揺れる通学路。揺れるものだとわかっていればいっそ清々しい気持ちよさすら感じるものだ。水溜りから漂う梅雨の匂い。聞こえてくる信号機の高い機械音。周りを歩く足の振動。どれもこれも新しい感覚ばかりである。人面瘡になっての通学路はそれなりに楽しいものだ。少し調子に乗る僕。すると、(ガクッ)調子に乗ればなんとやらだ。どうやらこいつ、石でも踏んだな。おかげで舌を噛んでしまった。しかし、足を挫い
2021年4月22日 13:19
「吉田さんは何も言ってくれないのね」責めるような言葉に優しい語気。「すみません」言葉が見つからなく空白を埋めるだけの僕の謝罪。そんな僕に彼女は優しく告げる。「それでいいと思う。色々語っちゃったけど、変に同情の言葉かけられてもね。冷める冷める。それにさ、もう気にしない事にしたの。もう終わった事」少しあっけらかんと話す彼女。僕の頭上に爪が食い込む圧を感じる。「吉田さんには少し感謝
2021年4月20日 17:48
「よくある話なんだけどね。確か梅雨深い時期の頃。当時の私は大学受験を意識しだして勉強に力を入れようとしてたの。でもね、残念な事に勉強が余り得意でもなかったんだな。特に国語は壊滅的。だから、毎日、放課後に職員室まで足を運んでたの。現代文担当の永見先生に教えてもらうために。もちろん、勉強を頑張るためって言う目的も大いにあったんだけど、途中からは永見先生に会いにいく事自体が目的になっちゃってた。高校く