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インサイドセールスとして追い切るということ

久しぶりにインサイドセールスのお話です。
BDR(アウトバウンドコール)において、MID(目安として売上10億以上や10拠点以上、従業員数でいうと150名以上くらいの規模感。※これが弊社MID基準であるという意味ではありません)以上の企業を追う方向けの話になります。

私事で恐縮ですが、私は現職を育児休暇で一年+四ヶ月お休みしてまして、今月またBDRインサイドセールスとして復帰しました。

復帰すると当然手持ちの見込み企業は0な訳ですから、メンバーの異動もあって、その人達が元々追っていた企業を50社ほど分けてもらいました。

すると、あらびっくり。
誰かがアポ取れずに諦めた会社達からアポが取れたり、まだまだ違う攻め方が残されているではありませんか。

私が現役していた休職前には、口酸っぱく「1企業を追い切る」ということをメンバーに伝えてきたつもりでしたが、組織の急拡大と大量採用に伴い、その考えは薄まっているように感じました。

時代は繰り返す、とよくいいますが、まさに今の弊社IS組織はもう一度立ち返る時期に来ているかもしれません。

皆さんは、1企業をどこまで追い切れていますか?
どこまで追ったら諦めるようにしていますか?
自分では80%追い切ったつもりが、実は私が見ると50%も追いきれていないこともよくあります。

たまに新人メンバーの中には「トークで改善点ないですか?」等と音源フィードバックを求めたり、逆にトークのアドバイスを中心とする指導をする先輩メンバーがいますが、私個人的な意見としては、まずはトークよりも上流工程にあるリストの作り方やリスト内の企業の追い方を見直す方が効率がよいと考えます。

どれだけ船の漕ぎ方が上手くても、川上で間違った流れに乗っていたら行きたい場所まではたどり着くのに遠回りになってしまいます。

そこで今回は、特別な有料ツールや手間も必要ない、誰でも明日から実践できる「追い切り方」について書きたいと思います。


①ポテンシャル判断したか?

インサイドセールスであれば誰もがリーダーマネージャーから決められたリストを与えられ、そこから架電したことがあるはずです。

アポ取得の基準を一応は満たしている有象無象の社名と電話番号。

これらに架電する際には、まず初めに、主観的な「ポテンシャル判断」をすることをオススメします。

ポテンシャル判断とは何か、と言うと、「もしA社のアポが受注・利用開始された場合に、会社に売上として還元される大きさをざっくり心の中で想定すること」です。

どの会社のインサイドセールスでも共通だと思いますが、同じアポ対象リストの中にある企業でも売上へのインパクトの大小は少なからずあるはずです。

誤解のないように書いておくと、売上へのインパクトが小さい企業には電話をするな、と言いたい訳ではありません。

インパクトが小さい会社は早期に決着をつけ、インパクトが大きな会社はとにかくあの手この手を尽くして「追い切る」。この架電をする前の心構えがまずは大事だと言っています。

何故かと言うと、この心構えがなくては、マネージャーがいくら「追い切りましょう!」といったところで、メンバーは「なんで?」となってしまいます。

1社1社への架電モチベーションを切り替えていく。これが大切なことです。


②全拠点電話したか?

これは言うまでもないほど当たり前のことなのですが、びっくりするくらいにできていない方が本当に多いのです。

なぜ代表電話番号に10回電話してそこで諦めているのでしょう?

確かに代表番号から担当者が出てくれて、かつその方がキーマンかつ決裁者であればベストですが、最短ルートで上手くいかないなら遠回りのルートを検討すべきです。

例えば、企業HPの「拠点一覧」や「会社概要」を開けば、電話番号とセットで様々な拠点が出てきます。

ある程度規模のある会社であれば、工場や物流センター、営業所単位でもそこそこ決裁権を持っていたりしますから、まずは1拠点だけの利用を狙っても良いではありませんか。

電話番号(架電する拠点)が変われば、担当者(受付の断り文句や課題の緊急性、人柄)も変わりますので、同じ会社にアタックし続けているのに簡単に仕切り直しができます。

もしも1拠点のアポから利用に繋がれば、その時に改めて本社に連絡をインサイドセールスからして、「A拠点で実績が出てきましたので、ぜひ他の拠点や本社での活用の検討材料としてお話させてください」と再度アポ取得をするだけです。イメージは本社→拠点展開、という順番が、拠点利用→本社、と順番が逆になっただけですので、大して遠回りになってしまったとも私は感じません。

③関連会社は確認したか?

中級テクニックです。
企業HPには「グループ会社一覧」とか、「会社概要」というページがついてることがあります。

ある程度大きな会社であれば必ずと言っていいほど、子会社やグループ会社、関連会社というのが存在します。

親会社で利用してるから子会社を狙おう、とか子会社とのトークに盛り込もう、ということをしたことがある方は多いと思います。

ただ実は、思った以上にこの「関連会社」の活用の幅は広く、そこをお伝えしていきます。

まず、上記のように、「事例」として関連会社を利用するパターンが1つ目です。

次が、遠回りの手段としての活用です。②でお伝えした本社と拠点の関係性を思い出してください。親会社と子会社の関係性も似たものがあります。つまり、子会社のアポから実績を作ったあと、親会社を攻め直す、という感じです。もちろん親を落としてから子にいくのも良いです。

もう1つ、リスト生成サービスの穴を補う意味での活用です。有料で企業リストを数千件購入し、自社のCRMツール(セールスフォースやハブスポット)に落とし込んでいるインサイドセールス組織は多いと思いますが穴があります。

それは、HPを持たない企業のデータに欠陥があるということです。関連会社を持つ企業のHPはどうなっているかと言うと、もちろん全ての関連会社がそれぞれ独自のHPを持っているところもあります。

しかし、ごく稀に、関連会社のうち代表的な会社BのHPが1つあり、残りの小さな関連会社はBのHP内の、例えば「会社概要」の下の方に社名と住所、電話番号だけ書かれていることがあります。

実際にこのような会社を弊社のセールスフォース上で検索した所、見事に未登録であり、ブルーオーシャンなリストを見つけたことになります。

以上、関連会社の3つの活用理由です。

④会社名+部長で検索したか?

担当者に繋がらないし、HPにも担当名ないし、HPに記載のある社長や専務宛で架電しても当然繋いでもらえなかった。

こんな理由で諦めていませんか?

「会社名+部長」と書きましたが、「会社名+課長」でもいいです。これでweb検索すると、意外とヒントが見つかったりします。

企業HPの見つけづらい社内インタビューページの中で課長が取材を受けていてそこに役職担当名が書いてあったり、あるいは外部サービスの顧客インタビューで部長の名前が引っかかることもあります。

それから、ごく稀に何かの名簿みたいなPDFが検索結果に上がってきてそこから役職名や部署名を大量に拾えることもあります。

検索結果の2ページ目、3ページ目と隅々まで探す必要はありません。見るのは検索結果の1ページ目だけで十分です。

時間対効果が大きいので、ぜひやってみて下さい。

⑤〇〇管理サービスを活用したか

こちらは記事書いたのですが、あまり公にいう話でもないと思ったので消しました笑
知りたい方はDM下さい。笑

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以上、企業をしっかり追い切るという話をしました。本記事の内容は、小さな労力やコストで大きなリターンを得られるという話を軸としています。

お金や時間をかければ、当然もっとインパクトの大きい営業手法はありますが、今からでも始められる基本的なベーススキルを私は一番大事にしていますし、こういった地道さこそがインサイドセールスらしさだとも理解しています。

以上、何か参考になることがありましたら筆者としてはとても嬉しいです。

それではまた!

ベーグル

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