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こんな死にたい気持ちはいつか消えるのか?→消えます。

やはり「死にたいです」「自傷行為をしてしまいます」は情緒不安定女子からよくいただくご相談トップ5に入るんじゃないでしょうか。

かく言う私も小学校5年生から自傷行為をしていましたし、中学2年ではリストカット依存になってしまって、「もう切りたくないのに切ってしまう」状況に陥りました。

飛び降り自殺は何度も想像したし(怖くて実践できなかったけど)、薬の過剰摂取は3回やりました。内1回は本当に死にかけました。

その辺の詳しい話は下記記事をご参照いただくこととして。
 ↓

現在40歳の私は、1mmも死にたくないんですよね。
自傷行為も自殺企図も一切しなくなりました。

なので「こんな死にたい気持ちはいつか消えるのか?」の質問に対しては、自信を持って「消えます」と答えられます。
なぜなら私というサンプルがあるから。

ただ、何となく過ごしていれば勝手に消えるわけではないし、素敵な恋人が現れたら消えるわけではありません。恋愛はメンヘラを爆誕させますが、メンヘラを完治させることはありません。

じゃあ私はどうやって希死念慮を消したのか?
今日はそういう話です。

◆年を取れば自動的に死にたい気持ちが消える訳ではない

一番「死にたい」と強く思う年齢って10代〜20代前半くらいだと考えています。なぜなら、血気盛んだからなんですよね。

表向きどんなに冷めてもスカしても、10代〜20代ってやっぱりエネルギーが満ち溢れているんです。
40歳になって思うけど、今そんなエネルギー無いもん。

それを何かやりたいこととか推しとかにぶつけて消費できればいいんですけど、何らかの理由でエネルギーの消費ができない人もいるわけです。

私も「漫画家になりたい!」っていう将来の夢にエネルギーを全振りできればよかったんですけど、やはりさまざまな理由で「自分なんかにはどーせ無理」と思ってしまい、中途半端なエネルギーしか注げなかったですしね。

有り余った行き場のないエネルギーを持った人が、力を使う方向を間違えて「死にたい」となるように思います。
無気力で死にたいと思い込んでいる人がほとんどですが、そうじゃなくて、力が余りすぎて死にたいんですよ。不完全燃焼というか、弁が詰まって表に熱が出せない感じ。

20代後半から30代にかけて少しずつ「諦め」の念が出てきて、10代〜20代前半の血気盛んに死にたい感じからはちょっと遠ざかっていきます。
「死にたい死にたい!」っていうより、「もうこれ以上希望もなさそうだし、死んでもいいか〜」みたいな。

こういう時期こそふらっと死んじゃう人が多いので要注意ですね。
「強く死にたい訳じゃないのに、うっかり死んじゃう」みたいな。

私は運良く30代入った時に自分の病名が発覚したのと、「もー絶対治す。いい加減治す。」と強く思える出来事があったのでよかったですけど、そうじゃなかったらうっかり死ぬ組に入っていたかもしれません。
(ていうか23〜24歳くらいの時にうっかり死にかけていたので、ちょっと早い)

で、なんか年を取ったら自動的に死にたくなくなる気がするじゃないですか。もうそんな元気も無くなって余生をなんとなく過ごす、みたいな。

だから私が今40歳で「全然死にたくないです」とか言っても、私より若い人たちの中には「それは年取って落ち着いたからでしょ」と思うかたもいるんじゃないでしょうか。

違うんですよねー。私もカウンセリング上で自分より年上のかたの相談を色々聞いてきましたけど、40代中盤以降でばりばり希死念慮持っている人いますし、常習的にオーバードーズしている人もいます。

厚生労働省が出している資料に「年齢階級別の自殺者数の推移」というのがあるのですが、そこにはこんなことが書かれています。
 ↓

年齢階級別の自殺者数の推移について、自 殺統計をみると、全体的に、60 歳以上が最も多く、50歳代、40歳代が多くなっている。

第1章 自殺の現状 3 年齢階級別の自殺者数の推移 

上記資料は平成30年までの統計なので最新の情報ではありませんが、令和3年の年齢別、原因・動機別自殺者数を見ても、やはり40代・50代の自殺者数が最も多いです。
(40〜49歳が3,721人、50〜59歳が3,785人)

60歳以降も2000人越えが止まらないので、「年を取って落ち着けば自動的に死にたくなくなる」訳ではないんですね。

私は「おばあちゃんになってまでリストカットしている人はいない」という言葉が好きなんですけど(真偽はさておき)、確かに、リストカットは血気盛んな時じゃないとできない気がします。

中学生の時に脂肪の粒々が見えるくらいリストカットしていた私ですら、今やれって言われたら嫌ですもんね。だって怖いし痛いじゃん。
血が有り余ってないとできない自傷行為なのかもしれません。

というよりも、年を取ってくると「リストカットなんて生ぬるい方法じゃなく、確実に死に至れる方法で死ぬ」という感じなんでしょうか。怖い。

なので自分の死にたい気持ちに困っていて消したいと思ってこの記事を開いたのであれば、「年取れば落ち着くんでしょ」などという思いは捨ててください。希死念慮とはそんな簡単なもんじゃないんですよね。

◆そもそも死にたい訳じゃなくて、存在を消したい

全員が全員そうじゃないと思うのですが、「死にたくなってしまう」という思いをこぼす人たちの話をよくよく掘り下げると、死にたいというより別の願望があるかたがほとんどです。

その辺の話は過去記事にも書きました。
 ↓

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“たとえ苦しみから抜けるための心理学であっても、面白く学びたい。” これがくるおも心理学会のコンセプ…

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