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不通則通

1年で最も寒さの厳しい頃=大寒(1/20)を過ぎ、2/3は立春=暦の上では春の始まりですね。
札幌市内は例年に比べると雪がものすごく少なく、スケートリンクがクローズしたり、雪まつりの準備が大変そうです。
この時期の北海道は大雪や寒波、急に気温がプラスになったりと予測出来ません。
出張や旅行に行かれる方はJRや飛行機トラブルが出るのもこの時期の特徴ですので注意が必要ですね。

漢方では冬=腎(じん)と考えますので、この季節、関節痛や腰痛など、身体に『痛み』が出やすくなります。
痛みと言っても種類は様々です。
炎症によって起こる痛み・血行不良による痛み・神経性の痛みなど性質が違いますが、今回は「不通則痛(ふつうそくつう)」についてお伝えします。
意味は読んで字のごとく、通らなければすなわち痛むということです。
漢方で身体は「気・血・水」で構成されていると考えます。
それらが淀みなく巡っていると健康と言えますが、特に『気と血』の流れが滞ると痛みが出やすくなるのです。
・気が滞ることで起きる痛み(気滞)
脹痛・・・脹った感じ、膨満感を伴う痛み
月経前の胸の張りや、お腹が張ってガスが出るなんてこともあります。
気が滞っている状態ですね。
「気が張る」という言葉は緊張し続けるという意味で使われますが、心や身体を緊張させ続けていることで気が滞り、痛みが起こります。
【おすすめの養生法】
香りを生活に取り入れること。みかんやレモン、グレープフルーツなどの柑橘系は理気(漢方の考えでは、気を巡らせるといわれています)
・血が滞ることで起きる痛み(瘀血(おけつ))
刺痛・・・錐(きり)で刺すような痛み
高カロリーや偏った食事、運動不足、不規則な生活を続けると血が汚れて巡りが悪くなります。中でも精神的ストレスは現代人の瘀血(おけつ)の原因と言えるでしょう。
また内出血や外傷などの出血で再吸収された血液も瘀血を(おけつ)生じさせ、痛みが起こります。
【おすすめの養生法】
朝晩のお白湯と、紅花茶やルイボスティーなどでリラックスタイムを持つこと。

身体も心も、痛みがあるとそれに囚われて、1日を快適に過ごすことが出来ませんね。自然界でも同じで、流れの悪い川では水が淀みますし、風が吹かない密室では空気はどんより重たくて、居心地が悪くなります。
快適な春を迎えるために、滞りを解消しておきたいですね。

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