見出し画像

キミが好きだ。

ボクがキミを口説いたとき
何の準備もなかった
ボクだって思いがけず
声でちゃったかんじだ

ノートにビッシリ書かれた
えんぴつ文字

蛍光マーカーでラインした
参考書

筆圧のたかい
キミのペンの握り方

愛しくてたまんなくて
ついうっかり

キミは姿勢を崩さず
目玉だけボクに向けて
「冗談はあとにして」
「今忙しいの」
「あと2時間で仕上げよ?」
口早にボクの気持ちをかき消す

ねぇ
知ってる?

ボク真剣だよ

無言で見詰るボクに
書類を投げる
「おいおい危ない」

「だ か ら!!」

そう、そいうとこ大好きだ

カマキリみたいな
その指先

振り乱した
適当に束ねた髪も

ぜんぶぜんぶ愛おしい

「キミが好きだ。」

あ、ホラまた声にでちゃったじゃないか


この記事が参加している募集

読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました