ベテラン相談員のやり方をそのまま実践したら、稼働率が上がった話 ② -集客-
こんにちは、ペースノートの野尻です。
さて、今回のテーマは「集客」です。私自身も営業の経験がなく、ショートステイの集客を手掛ける際にはずいぶん苦労したものでした。
(相談員さんも日々苦労されているのではないかと思っています。)
営業する相手
さて、今回は何をしてよいのかさっぱりのため、まずはベテラン相談員さんに、稼働に困ったときに誰に連絡をしているか聞きに行きました。すると、営業の優先順位を以下のように教えてくれました。
①同じ法人内の居宅ケアマネ
②仲の良い居宅ケアマネ
③以前利用実績はあるが、その後連絡のない居宅ケアマネ
なるほど。①は他の法人の居宅よりも、同じ法人内の方が紹介してくれそうな気がします。
②と③もなんとなく分かる気はするものの、仲が良いとはどういうことでしょうか。気が合っても利用者さんを紹介してくれないと意味がないし、逆に難しい利用者さんを多く紹介されても困るし・・・
お得意様を知る
仕方がないので利用の情報をあちこちからかき集め、居宅ごとの利用の実績を分析してみました。
「仲の良さ」=お得意様度についても、自分なりに考えて、一旦「半年に2名以上の利用者を入れてくれている居宅」としました。
すると一目瞭然。ベテラン相談員さんはお得意様の居宅を12件持っていましたが、若手相談員さんは4件しかありません。
どうやらこの差が、困ったときに頼るケアマネの数につながり、ひいては新規の利用者さんの数につながっていました。
お得意様を作る
さて、それではどうやってお得意様の居宅/ケアマネを作ればよいでしょうか?
ベテラン相談員さんに聞くと、以下の2点に尽きるようです。
①質問があった際の返答のスピード
②利用者さんが施設にいる際の状況の報告
言われてみると普通のことのように思いますが、なるほど。どうやらここに営業のエッセンスが詰まっていたようです。
「営業の魔法」などの著書で有名な中村信二氏は、その中で次のように語っています。
営業とは、お客様の問題を解決するお手伝いをする職業です。そして、お客様と成長の感動を共有するという使命があるのです。
ケアマネさんの関心は、利用者さんのご家族からの質問に答えたり、利用者さんが施設でどう過ごされているかを知りたい、というところにあるのですね。その問題解決をお手伝いすることが、ケアマネさんからの信頼につながっていくということなのではないでしょうか。
これらを実践した若手相談員さん。少しずつお得意様の居宅が増えていったようです。