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HR領域でのTableau活用スキル育成に向けて
1.はじめに:HR領域でTableauを活用しよう!
私は人事システム部門でTableauを中心とした人事分析基盤を運用しながら、人事部門でのTableau活用推進をミッションに取り組んでいる。
私の詳細は↓のnoteに記載してます。
2023年に人事部門へ異動してきたのだが、想定の何倍もレガシー業務が残っていました。
WordファイルからExcelへの転記、各種集計の際に別ファイルのExcelをコピペして行追加etc…人力作業がかなり根強く残っており、改善の余地が多くある状態でした…
また、人事部門でもデータ活用やDXによる業務効率化の波が来ていることもあり、自担当を中心に人事の各担当(採用、育成、人事運用など)にTableauスキル習熟の機会提供を行い、部門内でスキル認定のスキームを設けました。
本noteでは人事部門内での「Tableau活用スキルの育成プロジェクト」について紹介します。
2.人事部門でのTableau育成の3つレベル
プロジェクトではTableauの活用スキルを「スターティング」「アクティブ」「マスター」の3段階に分け、全4回のハンズオンを中心に習熟機会の提供しています。
①スターティング:Tableauの基本機能を理解し、ダッシュボードの操作ができる
・人事情報分析基盤の概要を理解
・フィルター操作などのダッシュボードの基本的な操作ができる
・想定ライセンス:Viewer
②アクティブ:サポートを受けながら棒グラフなどの簡単なVizを作成できる
・実際の人事データを用いたハンズオンを通して、棒/折れ線/円グラフなどを作成
・Tableauの基本的なチャート作成
・想定ライセンス:Explorer
③マスター:簡単なダッシュボードを作成し、チームに共有できる
・各種データを組み合わせ、整形が可能(Tableau Prepの活用)
・フィルターやダッシュボードアクションを活用したVizの作成
・想定ライセンス:Creator
ハンズオンは全4回実施し、
・1回修了:スターティング
・2,3回修了:アクティブ
・4回修了:マスター
というステップで取り組みを進めた。
3.育成プロジェクトでの具体的な取り組み
基本はweb/対面ハイブリットでのハンズオンを行い、各回の内容としては以下の通りです。
<第1回>ダッシュボードに触れてみよう!
・人事情報分析基盤の概要紹介
・人員数ダッシュボードの紹介
・ダッシュボードの操作方法(フィルター操作)
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<第2回>グラフを作ってみよう!
・社員マスタを使ったグラフ作成
・属性別人員数の算出(性別、年代、役職など)
・用途に合わせたグラフの選択
┗採用数の遷移:折れ線・棒グラフなど
┗性・年代別:棒グラフ
<第3回>データをクレンジングしてみよう!
・Tableau Prep概要紹介
・アンケートデータの蓄積(ユニオン)
・社員マスタとアンケートデータの突合(結合)
・各担当プロジェクトへの出力(パブリッシュ)
<第4回>ダッシュボードを作ってみよう!
・第2回、第3回の内容の組み合わせ(データ整形→グラフ作成)
・ダッシュボードアクション(グラフのフィルター化、フィルターの適用先)
・各種グラフ作成→ダッシュボード配置
全4回のハンズオンは四半期に1回ペースで実施を行い、日程が合わず不参加だったメンバーにはハンズオンでのドキュメント展開や個別フォローを通して、習熟を進めています。
4.成果と課題
プロジェクトを進める中で以下のような成果がありました。
📌データ活用が加速
・ハンズオンを通して各担当での「○○業務で活用したい!」という声が増加。
・私もフォローしながらOff-JT的なVizではなく、実際に業務で活用されるViz作成が進む(社員の健康状況可視化/各組織人員数の可視化など)
📌データドリブンな意思決定への一歩
・本プロジェクトの推進によって、担当者層だけでなく上位層でデータ活用への意識が醸成。
・人事関連でもデータを根拠にしたレポートが求められることが増える
(喜ばしいことですが、担当者層でデータの準備や分析が間に合っていないこともあり、レポートファクトリー化の気配を感じています…)
※レポートファクトリーについてはこちらを参照
5.まとめ
本プロジェクトを2024.04~現在実施していることもあり、弊社の人事部門でもデータ活用スキル向上への一歩が踏み出せていると感じています。
しかしながらOff-JTだけではなく、実業務での活用がスキル向上の近道と感じているため、このハンズオンと並走して人事の各業務での伴走的な支援を行っています。
全体的なプロジェクトと個別のサポートを連動させて人事部門でのTableau活用スキル向上に向けて引き続き頑張っていきます!
ご覧になられた方の会社ではどのような育成プロジェクト/プログラムがあるのかぜひ教えていただきたいです!:🙌
次は人事部門でのアンケート分析についてnoteを書いてみたいと思います…!