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「対話型の美術鑑賞」に参加してみた

「対話型美術鑑賞」というものがあるらしい。
みんなで同じ作品を観て、その後それぞれどう感じたかってお話するんです。

新婚旅行で、直島のベネッセハウスに宿泊した際に、対話型美術鑑賞プラン付きのものがあったので、せっかくだから夫と参加してみました。

わたしが参加した時は、6人くらいのグループだったかな。それに、司会役の学芸員のお姉さん。

お姉さんが「正解はないから、感じたことを話してくださいね」と言ってました。
わたし、美術館行くことはあるけど、知識皆無だし、賢い感想とか言えないので、ちょっとドキドキ。

最初は、4人の男女が描かれた絵。
なんか怖い絵だな、って印象。
どこから観ても、目線が合うんですよ。
しかも、無表情っぽい顔だから、余計怖い。
こっち見ないでよー、ってかんじ。

子どもっぽい感想だな、って思ったけど、そのまま話しました。
当たり前かもしれないけど、6人いれば6人とも違うこと話すんですよね。

絵の一部分に注目して話す人とか、描かれた4人の関係について話す人とか、自分以外の人が、どんなふうに感じたのかな、っていうのを知ることができて、それが面白かったです。

わたしが一番印象に残っているのは、おしゃべりする木製の人形みたいなやつ。人形ってより、像ってかんじかな?

二人並んで立ってて、わたしには「ちゃう、ちゃう、ちゃう、ちゃう」って言ってるように聞こえたんです。頭の部分に、機械みたいのが付いてて、多分それで声が出てるんだと思う。

昔、カッコーの巣の上で、っていう映画を観たんだけど、登場人物が頭を手術されて別人みたいになっちゃうシーンがあったんです。
なんか、機械で喋らされてるのを見て、その映画のこともちょっぴり思い出しました。

ずーっと、「ちゃう、ちゃう、ちゃう、ちゃう」って言ってるから、だんだん、わたしが考えてることを、「ちゃう」って否定されてるような気もしたな。

全部終わって帰り際に、夫と二人で、ちゃうちゃうの人形を見てたんです。
「やっぱり、ちゃうちゃう、に聞こえるよね」と話してたら、学芸員のお姉さんが、作品のタイトルを教えてくれました。

タイトルを聞いたら、「ちゃうちゃう言ってんじゃなかったんだなー」って思ったんです。
でも、最初にお姉さんが言ってたみたいに、多分正解はないんだろうな。

なので、正しくは「  」って言ってるんだろうけど、わたしの中では「ちゃうちゃう」のままです。

黙って観るだけだと、わたしの場合忘れちゃうけど、言葉にするとなんとなく覚えてるもんですね。感想を話すのは難しいけど、また近くでやってたら参加したいなあ、と思っています。

作品のタイトル、書こうと思ったけど、もしこれから行く人が読んじゃったら悪いかな、って思って伏せておきます。




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