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第3回:読書をお金に換える技術(千田琢哉)

Technology to turn reading into money


おすすめ度 ★★★★

知識貢献度 ★★★

新しい発見 ★★★☆

読みやすさ ★★★★☆

電流走る度 ★★★★☆

(2015年4月23日発売、ぱる出版 定価1300円(税別)


タイトルで通りの本ではなく、"本の読み方を学べる本"と思って読むと良書だと思われる一品です。正しいタイトルを付けれるのあれば『正しい本の読み方』、このあたりが適当な翻訳ではないかと思われます。この本を上手に読み、本質を知ることが結果的にはお金を稼ぎ技術になるという長期的な視点で考えることができるのあればタイトル通りになります。この本を読んだ瞬間、これまで何も勉強してこなかった人が急に稼げるといった本ではありません。タイトルで判断するのであれば、その前に目的に合っているかどうか一読してからの購入をおすすめします。


この本との出会いは中古店。しかもこの本だけ中にペンやマーカーが引かれまくった本でした。普段ならこういった"汚い本"は買わないのですが、一読してみるとすごく読みやすいし、言い切る形で何が正しいか何が間違っているかを的確に自信を持って断言しているスタイルが私には合っていて、そこに惹かれて汚い本にも関わらず購入したというのがきっかけです。中古本で中身に書き込みがある本は今まで買ったことがないのにも関わらず、こうやって実際に手に取って買って読み込みまでしたのには、

<著書のNo3自分と相性のいい作家と出逢ったら勝ち。の項目にもある

<「相性のいい作家は恋愛と同じで直感でわかる。」

読書をお金に換える技術(千田琢哉)

ここにヒットしているからなのかなとも思いました。私の趣味(好き・得意なこと)のひとつに心理学…、と言っても性格診断テストと言った方が正しいかもしれません。それに16personalities(もしくはMBTI)というものがあるのですが、それで例えるとISFPの人がINTJに教えてもらっている感じがして、類似性ではなく補完性という点でこの本が優れている可能性があり、だからこそ手に取ってみようと思いました。(直感と言いながらもちょっと裏地が仕込まれているので理屈っぽいですが)

また他の項目では、近年注目していて自分にとって先生のような存在である岡田斗司夫さんや、それから堀江貴文さんといった頭のいい有名人は漫画に対して肯定的な意見を持っていて、千田さんも本書で肯定的な文面がありました。それが、

<著書のNo7漫画を侮る人は、お金を稼げるようにはなれない

<出版業界を牽引しているのは、漫画

読書をお金に換える技術(千田琢哉)

といったように、漫画に対して肯定的です。この項目だけでなく、原書である必要ない、漫画でも十分、読めないよりも読める本の方がいいと言ったような記述もあり(No38 122ページなど)、漫画や入りが漫画の本に対しても肯定的です。古い親(昭和的価値観の親もしくは場合によっては毒親)の価値観を根付かされて育ってしまった子供である場合、その強烈な洗脳や支配を受けて、結果が出てないと漫画を読んでいることが悪のように思わされるようなことがあると思いますが、そういった誤った価値観を払拭してくれるので、有難いです。あと親に限らずメディアの報道の仕方や風潮、オタク(オタク趣味)への否定といったもの(同調圧力的なものも含む)に負けて、どこか漫画を読むことが悪のように感じている方はぜひこういった本に出会って、好きであるものを好きでいることに後ろめたさや罪悪感のような意識を感じないで、好きなままでいて欲しいななんて思いました。偉そうなことが言ってしまいましたが、自分自身へのメッセージも込めて言いました。


良い文章が多い本ですので、もう少しピックアップさせてください。

続いて、タイトルではなくて本文からの一節。

<No9 本気で稼ぎたければいつも一段上から物事を俯瞰する癖をつけて、のめり込むのではなく、誰が一番得をしているのかを洞察することだ。

読書をお金に換える技術(千田琢哉)

ここ。私が初見で読んだ時にここを読んでビビッときて、そして購入して、その後読んで、読んだ後にここに一番ヒットした時に本に付ける付箋の色が赤色なのですが赤色をはっ付けました。No9は落ちこぼれ本はホラ話が多いことについて触れているため、流れに則したマークの付け方ではないのですがけど、上記の16pのこともあり、もしかして?と引っ掛かったので即行動(買う)につなげてみました。


続いて、

<No16 マルクスの『資本論』は、今すぐ読んでおけ

読書をお金に換える技術(千田琢哉)

というわけで、こちらも影響を受けてマルクスの資本論の本を買いました。「学校で勉強しないといけないことって寧ろこういうことだろ!?」と改めて思ったのが、マルクスの資本論を読んでの感想です。池上彰さんの本とKindleの漫画版の2冊を読みました。マルクスの資本論についてはまた別個に感想文を綴った方が良さそうなので割愛します。

早ければ早いうちに読んでおいた方が得だと思いますので、この辺境ブログに辿り着いてしまった珍しいそこのあなた様。ぜひ一度読んでみてください。

その他、同じく漫画の肯定という点では、No17の漫画カイジをすすめているところやカイジに対しての分析・視点が面白いです。自分も実践しているNo21のピン!ときた箇所には、その場で付箋を貼っておく、あたりも読んで得したと感じています。付箋に関しては作者ごとに意見・やり方が分かれている印象が強く、付箋は結構否定的なイメージを持っています。でも自分がいいなと思った著者が付箋肯定だと何だか安心しますよね。勇気をもらえるというか。改めて読み直してみたら付箋肯定派の方だったので今日のブログに記録として残しておきたいと思います。

自戒という点では、

<No37 末尾をあやふやに濁す著者より、きちんと言い切る著者の本を読む。

読書をお金に換える技術(千田琢哉)

私は著者ではないですが、冗長で曖昧な表現が多く、言葉を伝える力が弱い節があります。もう少し言語化できる能力を上げたいという願望はありますので、言い切る勇気も身に付けていきたいです。可能性(ゴミ)を多く残してしまうタイプなので、どうしても脳内が散らかってしまってそれが邪魔をしてしまうんですよね。的確に物事を言い切りで言える方、尊敬します。


他にもたくさんの魅力的な項目と文章(鋭い洞察による答え)があるので個人的には買って読んでとても良かった本だと感じています。後日もう少し文面を整えるために感想文の修正をかけると思いますが、ご了承ください。ひとまずこの状態でアップします。


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