学校の授業とお金の教育
私は公立高等学校で教師をしています。学校の教育の中で、お金に関することをもっと時間をかけて深く学んでもいいのかなと感じます。金融リテラシーを高める必要を感じます。
お金のことに関して疎い生徒が多いです。特に学習を苦手としている生徒は、お金に関しても無頓着な生徒も多く、卒業後、生活困難になり貧困のスパイラルみたいなものが起こるのではと危惧しています。
生徒はもちろん「無職」ですのでお金を扱うのは保護者からもらっているお小遣い程度ですが、消費税の8%や10%の計算方法が怪しい生徒もいるのは確かです。また例えば自宅の電気料金がいくらかを知っている生徒はほとんどいません。スマホの料金も知らない生徒も多いですね。
私の授業担当は教科「工業」なので、ものをつくる話題が多くあります。単純にものをつくるだけではなく、コストや人件費などの話は切り離せませんが、いくら話をしても糠に釘な感じです。給料をもらったり大きなお金を扱った経験がないためピンとこないのです。
現在の学校の授業でも公民とか?家庭科とか?で触れられると思うのですが、同じように現実味があまりないような気がします。研究授業とかではなく、たまたまですが、クレジットカードの内容を扱う現代社会の授業と、家庭基礎の授業で投資信託などの内容の授業を見ましたが、生徒はポカーンな感じでした。
教科の授業の中でも、1つの単元程度なのでそれほど時間もかけられなのが現実です。また、私を含め先生方もお金のプロではないですね。
実際に私がお金について考えたのは、私自身は一人暮らしをはじめた大学時代だったと思います。それまではモノが単純に安い高いとかその程度だった気がします。時間とお金、コスト、初期費用やランニングコストなど、生活や体験をしてみて、「あぁ、そうか」とわかったのです。
就職して給料をもらってはじめて比較的大きな数字のお金を扱うようになります。一人で生活してみてはじめてどのくらいの生活費がかかるのかわかります。生徒はいくら学んでも想像するしかありません。ここが難しいところです。
次年度からの学習指導要領で、社会の新科目「公共」や、家庭科の授業で金融について学ぶ機会が増えそうなので期待したいところです。金融教育とか金融経済教育というようですね。
既に下記のような良いコンテンツがあるようです。
私の担当教科は「工業」なのですが、折を見てこのようなコンテンツを利用してみようと思いました。教科横断的な学びですね。
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