『休養学〜あなたを疲れから救う〜』を軽くまとめてみた!
「日本人は皆疲れてる」
朝から満員電車に揺られ、会社に着いたらノルマのプレッシャー、当たり前の残業・・・
平日フルで頑張った反動で、土日はいつも以上に寝て体力を回復
元気になった(フリをして)、月曜日いつもと同じ電車で出勤し、地獄の5日間が始まる
多くの日本人会社員がこういったルーチンで働かれているのでは?!
実はこの、「土日にいつもより多く寝て体力を回復」は間違いなんです!
「休養=睡眠」ではないんです!
僕もありました、こんな悩み・・・
・週末たくさん寝てるはずなのに疲れが取れていない
・体が甘いものを欲してる気がして、ついつい甘味を買ってしまう(毎日アイスとかシュークリームとか…)
・レッドブル&コーヒー→→→カフェイン&アドレナリンに頼って頑張る
・せっかくの休日が疲労感が抜けなくて何もできない・・・etc
この「休養学」という本は僕の知っている常識を覆してくれました!
ちゃんと知ることが大事なんだと改めて気付かされた良書です!オススメです!
我々が持っている「休養=睡眠」という先入観を変えていきましょう!
疲れが溜まっている状態は経済損失??
疲れが溜まっている状態や眠気がある状態は、仕事のパフォーマンスを確実に下げます
このパフォーマンスが落ちた状態がもたらす経済損失は1兆2000億円にもなるそうです!
この調査は厚生省が1999年に行ったもので、10万人を対象に疲労に関する調査をしたそうです。
そうしたらなんと、約6割の人が「疲れてる」と答えたそうです。
10万人うちの6割の人のパフォーマンスが下がるおかげで、日本の経済損失が1兆2000億・・・
驚くべきは2023年の調査結果で「疲れてる」と答えた人が増えていて、約8割の人がそれにあたるとのこと。。。
「体調は万全じゃないけど出社はできるから行こう」
みたいな状態はプレゼンティーズムと呼ばれ、本来発揮されるはずのパフォーマンスが落ちた状態です。
休むほどじゃないから会社に行く、というのは会社が求める本来の役割を全うできないわけだから相談の余地はあるはずなのですが…
それくらいなら出社して当然!頑張れるだろ?!のプレッシャーはありますよね・・・
日本人の生産性が悪いと言われる所以の一つかもしれませんね…
フィットネス疲労理論
「 自分の体力 ー 疲労 = 自分が出せるパフォーマンス 」
これしっかり覚えておきましょう!
朝起きて、体力が100だったとしても午前の仕事で20の疲労が溜まれば、残り80です。
100だと勘違いして業務を行うが、実際は80のパフォーマンスしか発揮できないわけです。
これってトレーニングの理論と同じで、筋トレをしたら次の日は休養日にして超回復を促す
これを休養日を取らずにぶっ続けでやってしまうと「オーバートレーニング症候群」となり、回復していない(=パフォーマンスが下がった)状態からスタートになるので、結果的にパフォーマンスは落ちていく一方になります。
やらなきゃッて焦りはあるかもしれないが、結果を出すためにはちゃんと休養することが重要なんです!
仕事も筋トレも同じですね!
やり続けることで筋肉がつくわけではないですから!!
疲労の種類を知る
1→急性疲労(1日〜数日程度寝れば回復)
2→亜急性疲労(疲労感が1週間〜数ヶ月続く状態)
3→慢性疲労(疲労が半年以上続く状態)
慢性疲労の状態は慢性疲労症候群という病気を引き起こす可能性もありますので、半年以上の疲労を感じている人は要注意です。
疲労感を大事にしようとこの本でも言ってます。
「なんだか疲れてるような気がするな。」
「最近疲れが取れてないな。」
こういったサインを見落とさない、放置しないようにしましょう。
この疲労感は自分の体が発信するアラートです。
ストレスは疲労のもと
精神に影響をもたらすストレスを軽減することも、疲労を溜めない重要な一つです。
この本では5種類のストレスに分けて話されてます。
・物理的ストレッサー(厚さ、寒さ、騒音)
・科学的ストレッサー(郊外、薬物、化学物質)
・心理的ストレッサー(不安、緊張、怒り)
・生物学的ストレッサー(最近、感染、ダニ)
・社会的ストレッサー(家族関係、人間関係)
自分がどのストレスに対して反応しやすいのか、影響されやすいのかを把握する。
ストレスは自律神経にも影響を与えるので、ストレスを感じ続けると体のさまざまな箇所に不調を生じます。
目の疲れや肩こりもその一つだそうです。
パソコン作業をやりすぎて疲れたなではなく、いつもと違うちょっとした変調にも疲労のサインは出ているんですね。
自律神経のタイプを知る
交感神経と副交感神経という言葉は聞いたことがあるかと思います。
交感神経=緊張状態、副交感神経=リラックス状態
この両方のバランスが良い人が一番、疲れはするが回復も早いタイプです。人によって交感神経が強い人、副交感神経が強い人、どちらも弱い人がおります。
自分がどんな日常を過ごしているかで判断ができるようなので、どのタイプか知った上で、1日の計画を立てるのが良さそうですね!
僕は自律神経が強いタイプ…
エネルギッシュというより、リラックスが苦手で緊張状態エリアにいることが多いですね。。
僕みたいなタイプは夜の習慣(お風呂に入る時間や、寝る前の習慣)を整えて、副交感神経優位の状態を意識するのがいいようです。
休養の仕方を変える
これまでが、
①活動→②疲労→③休養→①活動・・・だったら
今後は、
①活動→②疲労→③休養→④活力→①活動・・・
この④の活力の要素をプラスしようとのこと!
この本で言う活力とはあえて「負荷を与えること」と言ってます。
ここで挙げられているのは7つの種類に分けられて紹介されてます。
① 休息タイプ(睡眠、ソファーでゴロゴロなど)
消極的な休息ではあるが、自分で決めて行動することも必要なことです。
② 運動タイプ(ウォーキング、ヨガ、お風呂に浸かるなど)
やりすぎず、程よく体を動かすのが大事な要素です。
③ 栄養タイプ(白湯を飲む、断食など)
食べ過ぎは体に負担になるので、腹八分目を意識しましょう。
④ 親交タイプ(森林浴、ペットと触れ合うなど)
言葉を交わすだけで親交になるようです。近所の方と挨拶を交わすとかその程度でも効果あり。
⑤ 娯楽タイプ(音楽、映画、推し活など)
「ストレスコーピング」という方法も気分の切り替えに効果があります。
⑥ 造形・想像タイプ(絵を描く、日曜大工、瞑想など)
何かに集中したりすることで、疲労感が軽減します。
⑦ 転換タイプ(買い物、旅行、部屋の模様替えなど)
周りの環境を変えることで、気分をリセットする。
このどれか一つを選ぶのではなく、さまざま組み合わせてみて、どの方法が自分の疲れに効果があるのかを見極めるのが大事です。
とは言え、睡眠は大事!
なんと言っても疲れには睡眠が一番大事です。
疲れ以外にも、睡眠には肥満の予防、生活習慣病の予防、感染の予防という役割もあります。
睡眠時間を削る行為は健康に大きな影響を及ぼしかねないので、日々の睡眠時間をちゃんと確保しましょう。
ノンレム睡眠とレム睡眠は近年よく耳にする言葉ですが、ノンレム睡眠には3段階(もしくは4段階)あって、「N1→N2→N3→N2→N1→レム」と言う周期がワンサイクルとなり、これが90分間になるそうです。
N1が浅い眠り、N3が深い眠りになり、レム睡眠が夢を見ている状態
浅い眠りの時に起きた方がスッキリ起きられるので、90分周期で睡眠を取るというのは理に適った方法ということでしょうか。
成長ホルモンの嘘?!
シンデレラタイムって聞いたことありますか??
夜の12時から成長ホルモンが分泌される時間だから、綺麗な肌のためには、筋肉を成長させるためには、この時間には寝ていなければならないと言われていました。
今現在、これは誤りだそうで…
最初の90分のサイクルのN3の時に多くの成長ホルモンが多く出ているんだそうですよ!
高校生の頃は筋トレをした日はこのシンデレラタイムを意識したものです・・・
筋肉を大きく強くするためには今日は早く寝なければ!と…
騙されてたーーー!!
寝過ぎも逆にダメ
休んではかりいると体の機能が衰えてきます。
たった1日寝て過ごすだけで、骨格筋という体を動かす筋肉の中の筋タンパクが0.5〜1%減少するというデータもあるようです。
程よく運動する、攻めの休養を習慣の一つ組み入れるのも検討しましょう!
新しい休み方を考えよう!
ドイツでは1年のはじまりに、その年の長期休暇をいつとるかで話し合うそうです。
日本と違いすぎて面白いですよね!
日本人は有給休暇すら取りづらい慣習があるのに。。
ちゃんとこれまで働いて得た権利は主張すべきだと思うんですけどね・・・
この本では以下の方法も提案してます。
・疲労したから休むのではなく、先の予定を逆算して疲労しそうだから先に休んでおく
・手帳を土曜日に開く(土日に休んだ分で平日働くという考え方にシフトする)
・ちょっとした隙間時間でも休養はとれる!(椅子から立ち上がって深呼吸など)
〜まとめ〜
休養に学をつけた休養学って学問、とても面白いと思います。
これから日本は労働生産人口は減っていくことが確定してます。
幸せに生きるためにも働くことは必要で、効率というのは今まで以上に求められることだと思います。
さまざまITツールが出てきて、AIが活躍して、表面だけ見れば科学技術の進歩とともに良い面が多くあると思いますが、、、
一方それを使いこなすのも、そういったツールを作るのも人間であって…
人間には休みなくやり続けることは不可能です。
必ず休養が必要です!
日本人は休養が下手とも聞いたことがあります。
実は祝日とかは世界と比較しても意外と多いんですよね。
なのに疲れている人が多い・・・
疲れって自然とメンタルにも影響を与えて、モチベーションも落ちていく。
僕も鬱みたいな状態になったこともあります(病院には行かずなんとか持ち直しましたが)
今となって思えば、ここまで追い込んで頑張る必要もないんです。
自分の疲れは自分にしか分からないので、ここを他人の評価に委ねず、しっかり主張していくことが大事だと感じました。
自愛していきましょー!!