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【レシピのことば】「ひたひた」と「かぶるくらい」はどう違う?

レシピを紐解くと出てくるこの言葉。
ちょっと馴染みがないかもしれませんね。

「ひたひた」ってなに?

「ひたひた」は夜道を力なく歩く足音の擬音のようにも思えますが、煮物を作るときに鍋に入れる水や出汁の量を表す際に使われる言葉です。

「浸る(ひたる)」と同じ意味で、全体の一部が液体につかっている様子を表します。

「全体の一部」とは言え、お湯に浸かっていないと野菜やお肉に火が通りませんので、全体の一部が浸っている、というかよりも、全体の一部(主に上の部分)が水から少し出ている様子が適当です。

状態としては、こんな感じです。
結構水から出てますね。

理科の授業で習ったかと思いますが、水は加熱すると体積が増えるので、この程度出ていても大丈夫です。通常、ここにはさらに醤油、酒、みりんなどの液体が入るので、結果的に加熱中は液体に浸る事になります。

「かぶるくらい」ってなに?

よく「ひたひた」と対になって出て来る事の多い「かぶるくらい」は、一部ではなく全体が液体に浸っている状態のことです。

こんな感じ。
全部が液体に浸っています。

違い、おわかり頂けますでしょうか?
たまたまモツ煮を作っているところだったので油が浮いてるし、鍋肌が黒くてイマイチわかりにくくてすみません…

どうやって使い分けるの?

では、どのような時に「ひたひた」で、どのような時に「かぶるくらい」にするのか。

「ひたひた」にするのは、煮汁を煮詰めて含ませたり絡ませて仕上げるお料理の時に使います。高野豆腐の煮物や芋の煮っころがしなどですね。

「かぶるくらい」にするのは、煮汁が多めにあった方がいいお料理の時に使います。
煮汁にとろみをつけてあんかけ状にする時などもかぶるくらいが良いですね。

ちなみに、麺類を茹でる場合は「ひたひた」でも「かぶるくらい」でもなく、「たっぷり」です。茹でてアク抜きするほうれん草なども、たっぷりのお湯で茹でると良いですね。

試作のための食材費や、子供達が使いやすい調理器具の購入に使わせて頂きます!