支える家族だからこそ共感できる「うつ病発症」の真相
私の妻はうつ病です(今は寛解しています)。
初めてのうつ病発症は引っ越しした直後でした。よって当時の私は
「ああ、引っ越しがうつ病のトリガーなのか」
と思いました。しかし、その後、浮き沈みを長年繰り返す中、次第に
「あの当時、確かに引っ越しがトリガーだったが、それとは別の何か根深い問題が潜んでいそうだ」
と気づき始めました。そうした中、妻のお友達の一人が
「私はあなたの味方ですよ。いつでも助けになりますよ」
と励ましてくれる状況に至っていました。その励ましを妻も嬉しく思っていたようです。
そんなある日、事件が起きます。ある些細なことで妻が不安に駆られたことがありました。そのとき、そのお友達に
「助けて欲しい、話を聞いて欲しい」
とlineでお願いしました。
いつも弁舌に返信してくれていたその人は、そのメッセージの時だけ
スーッと返信が途絶えた
のです。そのような事態が何回か続きました。次第に不信感が募っていったように思います。そして
「lineで助けを求めても、肝心な時に無視される」
と違うお友達に愚痴ったのですが、これが不運でした。
「それは気のせいじゃないの?そんな些細なことを気にして愚痴るあなた自身の心に問題がある!」
と力強く言われてしまったのです。それがトリガーとなり、再び寝込むこととなりました。
このように筋道を立ててよく眺めてみると、うつ病発症までの過程がよく理解できたのです。筋が通っていることに気づいたのです。
例えば、数あるイジメの中でも
無視するいじめ
が一番厄介であることは共感できますよね。
何故なら、証拠隠ぺいが一番容易だからです。
学校のイジメ調査委員会で
「あなたは○○さんを無視しましたか?」
と問うても
「いやいや、ただ単に忙しくてlineの返事をしなかっただけ。△△さんが神経質なだけですよ!」
と言い返されるのがオチです。こうしてイジメ調査委員会は
「いじめはありませんでした」
と公に報告することになりますよね。
同様の構図ですね。要は
「『無視された!』と過剰反応するあなたの弱い心が問題です!うつ病発症もあなた自身の責任です!」
と世間からレッテルを張られ、握りつぶされる、ということです。
この泥臭い構図から目を背け(クサイモノにはフタ?)平然と
イジメのない社会を目指そう!
と声高に叫ぶ人がいますよね。申し訳ありませんが滑稽に見えます。