「スパイラル」のあるPKドイリー
こんにちは! レース編みをしている owarimao です。
少し前に、現代作家 Patricia Kristoffersen(以下PK)さんのドイリーを2点見ていただきました。
きょうご紹介する作品は、次のような本(ブックレット)に載っています↓
この本には6つの独創的なドイリーが載っています。そのうちの一つを編んでみたのがこちら↓
らせん状にクルクル巻いた、立体的で面白い編み方 (twist) を取り入れているのが、6つのデザインに共通する特徴です。作者はこれを「スパイラル(spiral)」と呼んでいます。
こういう編み方自体は昔からありましたが(ほかの本で見たことあり)、丸いドイリーの中にデザインポイントとして取り入れたことはPKさんのオリジナルみたいです。
この「スパイラル」、どうやって編むかわかりますか? 実はそんなに難しくないんです。鎖で作り目をして、鎖1目に長編みを3目ずつ編み入れていくだけ。実際にやってみるとこんなふうになります。
1目に3目も編み入れるから、当然フリルになりますね。これの端をつまんで、軽くねじると、それだけで下のようになるんです。
巻貝か、植物のつぼみのような面白い形ですよね!
ところで下の写真を見てください。
この2つの形、実はまったく同じ目数で編んでいます。それなのに下はしっかり巻いており、上はゆるやかです。なぜこんな違いが出るのでしょう?
ゆるいほうは、鎖の目を拾うとき、糸を2本すくっています。それに対して1本だけすくうと、下のようになります。
私ははじめ、2本すくって編んでいました。でもなんか雰囲気が違う。巻きの回数が少ないし、ねじってみても手を放したら元に戻ってしまうんです。
「おかしいなあ」と思って悩んでいましたが、ふと思いついて1本だけすくってみると、見事なスパイラルが簡単にできました。
なんだ、そんなことか! 書いといてくれたらよかったのに!
海外のパターンは日本のほど親切丁寧じゃないので、時々こういうことがあります。Ravelry では現在50人ほどがこのドイリーを編んで投稿していますが、この違いに気づいていない人が数人いるみたい。
1本だけすくうんだよ〜!
でも巻きがゆるいほうも、これはこれで面白い形なので、なんか使いみちがあるかもしれませんね。
スパイラルの入ったほかのドイリーも編んでみましたので、また別の日にお目にかけようと思います。
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