クロスステッチの図案でカバンドリーワーク
こんにちは! マクラメ初心者の owarimao です。
先日はマクラメの「カバンドリーワーク」の練習として、市松模様の紐を作ってみました。
「カバンドリーワーク」はとても興味深い手法です。縦と横で違う色の糸を使い、横糸を芯にしたり縦糸を芯にしたりすることで、色模様を出していきます。
「市松模様の紐」を作ったことで要領がつかめたので、今度はもうちょっと複雑な模様をつくってみたい。そんなふうに思っていたとき……
そうだ! クロスステッチの図案を使ってみたらどうだろう?
と思いついてしまったのです。
頭に浮かんだのはこの本。表題の意味は『刺繍のサンプラー』です。ずっと前から持っている本で、いつどこで買ったのかも忘れました。
実はこれはいわゆる手芸の本ではなく、博物館の収蔵品のカタログです。ベルリンにある『ドイツ民族博物館』には、刺繍のサンプラーが530点も所蔵されているそうです。
そのごく一部がこの本に載っており、さらにその中から抜粋された数点の図案が、チャート化されて小さく載っています。
前から「いいな」と思っていた朝顔の図案を、5mm方眼のノートに大きく転写してみました。四角の中にうまくおさまるよう、端のほうをちょっとだけ手直ししています。
19世紀のサンプラーに刺繍されている古い柄です。数えてみると横が40目、縦が44段。
……まだまだ初心者なのに、いきなり大きなオリジナルを作ろうなんて無謀じゃない? もっと基礎をしっかり勉強してからにすれば?
そんな心の声を無視して、さっそく取りかかります。紐を作ったときは縦糸の間隔が粗すぎたようなので、今度はぎっしり詰めました。
初めのうちは、一段結ぶにも時間がかかります。それでもしだいに模様が現れてくると感激。好きな図案が好きな色で浮かび上がってくるさまは格別です。
カバンドリーワークは楽しい。おもしろい。そして……
時間がかかる!
一日ではとても終わらず、数日間、自由になる時間はひたすら結んでいました。しだいに慣れてスピーディーに結べるようになりましたが、それでもなかなか終わりません。
マクラメの制約の一つは、糸を継ぎ足しにくいということです。それなのに早くも真ん中あたりで、部分的に糸が足りなくなってしまいました。ループの飛び出しているのは、継ぎ足したあとです。糸の長さを測るのがアバウトすぎました。
(こういうところが初心者ですね)
あとのほうになると、あっちもこっちもループが出ています。
また、幅も少し不安定です。意識して幅を揃えるようにしていたのに、それでも端がまっすぐになっていません。
それでもなんとか最後まで織りあげました! 飛び出したループはかぎ針を使って後ろに引っこめました。残った糸端も裏へ折り曲げて、スチームアイロンで制圧。
予定よりかなり縦長にできました。やはりちょっと横を詰めすぎました。
編物をする方はご存知のとおり、棒針やかぎ針編みでは、一目の形は正方形ではなく、すこし横長です。でもカバンドリーではむしろ縦長になることがわかりました。
時間がかかったわりにサイズは小さめです。でもすごく充実した時間を過ごせました。気に入っている図案だからこそ、頑張れたと思います。
そしてもうひとつ、新たなアイデアが。
端のゆがみを隠すために、マクラメで今度はレース風の縁飾りをつくってつけたらどうだろう?
これをやってみた顛末は、日を改めて書きたいと思います。