日本を窮屈に思っていた私が留学を経て日本を大好きになった理由
今回は、留学前は日本を窮屈に感じることもあった私が、留学を経て日本に対する見方が変わった結果、日本の長所も短所も全て好きになった話です。
結論から言うと、私は留学を通じて日本のことが大好きになりました。
しかし留学前は、
周りに合わせて、人と同じように行動しなければならない日本の風潮を窮屈に思うことがありました。そのため、一旦日本から出て他の国を知ることで、日本を客観視してみたいと思っていました。
そして留学中、私が留学に来た理由を色々な人から聞かれる度に、「人と同じを良しとして、周りを気にしなければならない風潮」が日本にあることを説明していました。
ある時、いつも通りその説明をしたところ1人のカナダ人が
「その風潮のおかげで日本は平和な国なのね。」
と言いました。
衝撃でした。
窮屈だと思っていた風潮は、裏を返せば常に周りを配慮することで生活を平和に保っているとも捉えられることに気づいたのです。
お互いを監視し合う風潮があるから、公共の場でのマナーには気をつけるし、軽犯罪の発生率も低い。財布を落としても持ち主の元に無事に戻ってくる。
「人に迷惑をかけるな」と言われながら育つことで常に周りを気にするから、争いごとを避けて調和を重視する。
つまりこの「周りを気にしなければならない風潮」こそが日本を平和に保っていると気づいたのです。
コロナ禍のマスク一つを取ってもそうです。日本にはマスクを外せない風潮があって、うんざりしている方が大多数だと思います。
でも元を辿れば、他者を思いやっているからこそマスクを外せないと捉えることも出来るのではないでしょうか。
言い換えると、自分が万が一コロナだった場合の周囲への影響を考慮してマスクをしているということです。
感染予防としてのマスク着用は「自衛」目的と「他衛(他者にうつすことを防ぐ)」目的があります。
もちろん「自衛」目的が大きな理由であることは言うまでもありません。しかし、一般的に軽症で済むとされている若者ですらマスクをつけているのは、他者への思いやりから来る「他衛」目的の大きさを物語っているとも捉えられるのではないでしょうか?
「マスクはしなきゃいけないからしているだけで、他衛目的なんて考えたことないし」と思った方もいるでしょう。また、能天気な綺麗事だと思う方もいるでしょう。
でも、嘆こうが喚こうが「周りを気にする風潮」はなくならないので、発想を転換して前向きに捉えた方が生きやすいと思うのです。
こう捉えれば、確かにマスクをしなくていいカナダも快適でしたが、マスク着用に敏感過ぎる日本も私は嫌いにはなれません。見方によってはそれこそが日本の美点の表出であるとも捉えられるからです。
コロナの話題に限らず、私はカナダで他者への迷惑を考えない利己的な人の行動に辟易とする度に、周りのことを配慮できる日本や日本人が度々恋しくなりました。
だから私はもう留学前のように、必要以上に日本のことを卑下したり、海外を美化したりしません。
長所と短所は表裏一体と言うように、
日本の最大の短所だと思っていた点は最大の長所でもあったことに気づいたからです。
良いところも悪いところも全部ひっくるめて日本が好きです。
本日もご覧いただきありがとうございました!