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膝関節の外側下方の痛み〜腓骨神経?〜
膝関節外側下方の痛みを訴える患者さんを担当しました。
その中で総腓骨神経の関連を疑い調べたので内容をまとめました。
総腓骨神経
解剖学
総腓骨神経は大腿二頭筋の短頭付近を通り、外側に走行します。その後腓骨頭の周囲を回った後、浅腓骨神経と深腓骨神経に分かれていきます。
総腓骨神経の伸長は股関節屈曲、内旋、膝関節伸展、足関節底屈で行います。
疼痛要因
よく言われるのは総腓骨神経の絞扼です。
ギブス固定等の長期間の圧迫によるものは代表的です。
また長腓骨筋による絞扼も耳にします。
底屈時の腓腹筋、ヒラメ筋収縮に伴う総腓骨神経の腓骨方向への滑走不全も考えられます。
しかしどの筋の収縮や伸長を行っても疼痛の誘発に至りませんでした。
近位脛腓関節
腓骨頭との関連はよく聞きますね。
近位脛腓関節の動きは足関節の運動と関連します。
具体的には
背屈:上方・後方・外旋
底屈:上方、前方、内旋
するとされます。
少し違いますが学会の抄録内に近位脛腓関節の可動性と総腓骨神経との関連を示唆できそうな報告している症例報告がありました。
茶谷恒太. 総腓骨神経 Hydroreleas 後の理学療法介入により起立時と立脚終期の膝外側部痛が消失した一症例. 運動器理学療法学. 2022. https://doi.org/10.57281/jofmpt.O-50.
実際のところ総腓骨神経による痛みかどうかはきちんと判断できていない状態です。
半月板等も疑いましたがいくつか整形外科的テストを行い、陰性でした。
医師からは捻挫だろうとのことです。
何か他の可能性等考えられそうであればコメントお願いします。
ではでは。