原田マハ著「常設展示室」を読んで
美術館の常設展示室にある名画にまつわる6つの物語。
読み終えるごとに、これはどんな絵なのだろう?と調べていた。
アートはそれほど詳しくはないが、美術館に行くのは好き。でもどんな楽しみ方をすればいいのか。ただ作品を見て「すごーい」と感じるだけでいいのか。何かヒントがあるような気がして、キュレーターである著者のこの作品を読んでみた。
人生の分岐点に立つ6人の女性たちは、絵画を鑑賞することでそれぞれの人生を変えるきっかけを掴んでいく。
「デルフトの眺望」は亡くなった親のことを思い出して切なくなった。
「薔薇色の人生」だけは主人公がアートに関わる仕事をしていないので異質で印象的。
最後の「道」の最後は主人公のその後を想像させる余韻に浸れる。
どれもハッピーエンドではないけれど、ほんの少し希望があって、すがすがしい読後感。
美術館の楽しみ方、私も「運命の作品」に出逢えるかも?とワクワクしながら行く、というのもありかも。
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