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ファンタスティックプラネットをみた

なんとなくテレビをつけてみたら、それも数日ぶりのことなのですが、NHKで放送していました。

ファンタスティックプラネット。

なんの予備知識もないままに観たので、えらいことになりました。

久しぶりに目が離せない映画でした。冒頭は見逃したのですが、ほぼ全編観ました。最後のエンドロールまでしっかりと。フランス語だったので、フランス映画かと思っていたら、フランスとチェコスロバキアの合作という話。

1973年に制作されたようですが、あえて今作りましたと言われてもおかしくない内容。

人類の異なる種族が対立し、絶対服従関係ができたのち、共存を目指すようになる過程で、最も未来に影響するのが学習であり、普遍的な生殖活動は最重要の使命である。最終的に共存する方法は、基本的には分離して生活するが、互いに往来できる関係性を構築すること。

なんてこと。1973年にここまで描いているなんて。しかも、当時のフランスとチェコスロバキアって、このような思想を協力できる関係でしたっけ?チェコスロバキアはもちろんまだ解体前。

恐ろしいくらい、いろいろな事が重なるように感じます。アニメとはいえ、映像が静止画とアニメの間くらいの独特な動きで、さらに青い肌の人間が出てくるのでそこに自分の感情移入をすることはありませんでした。しかし、うっすらと思い出すことがあり、おぼろげに浮かんでは消える、そういう感覚に陥りました。もう一度見たい映画です。

ここからはネタばれ、映画の内容です。



ある惑星では、ドラーグ族(巨大で青い体を持つ宇宙人みたいな容姿)という種族が支配していた。そこではオム族(見た目は実際の人類のように見える)という種族が文明を放棄させられ、屈辱的な生活をしていた。

ある日、母親から引き離されたオム族子の赤ん坊が、ドラーグ族の少女に拾われた。赤ん坊はテールという名前で育てられ、言葉や知識を学習していった。

テールは少女と一緒に勉強し、言語や惑星の文化を学んでいった。知識をつけたテールは家を出て行った。野生に出たところでオム族の女性と知り合い、彼女らの集落に入った。テールの知識のおかげで、集落は成長した。

ドラーグ族はオム族を根絶する計画を立てた。毒ガス兵器でオム族を次々と抹殺していったが、テールの情報でドラーグ族の一人を殺害した。それを機に反目していたオム族の2つの集落は結集し、ドラーグ族のロケット廃棄場に秘密基地を確保した。やがてオム族は集落を守る設備やロケットまで製造するまでとなった。

しかし、ドラーグ族はオム族の秘密基地を発見し、抹殺を再開した。寸前のところでテールたちはロケットで脱出し、野性の惑星に到達した。

そこは、巨大な体がたくさん立っているだけの状態だったが、体には頭がついていなかった。しばらくすると、ドラーグ族が瞑想するときの意識が浮遊してきてその体に乗り、意識のある体として動き始めた。体たちは、男女一対となって生殖活動をはじめた。ドラーグ族が種の保存をするために使っている場所だと判明した。

テールらが彼らの体を破壊すると、意識だけでなく、惑星に残っている実体の方も次々と死んでいった。ドラーグ族はこのままでは滅亡してしまうと考え、オム族と共存できる方法を見つけることにした。

最後は、オム族が新しい人工衛星に移住した。その人工衛星はテール(地球)と名づけられた。

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