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「移民」大国ニッポン

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移民を認めない「国家」と、移民が暮らす「社会」との間。
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#経済

技能実習生がもう限界の件

▼コロナ禍で苦しむのは、女性、こども、そして外国人である。 2021年3月22日付日本経…

外国人技能実習生が時給400円で残業させられている件

▼外国人に選ばれない国ニッポン、というテーマで何度かメモしているが、これもその一例。NH…

産経新聞も移民問題を移民問題としてとらえざるをえなくなっている件

▼産経新聞は移民問題ーーそれは、移民の存在を問題化する日本社会の問題でもあるーーを報道す…

ヘイト考 ライターは出版社にとって鵜飼(うかい)の鵜である件

▼「ヘイト」と「フェイク」の狭間を眺めていると、さまざまなものが見えてくる。 2019年…

「共生」は「格差」に鈍感な件(4)

▼前号では、「移民」の問題でよく引き合いに出される「ゴミ出し」のルール破りについて、〈こ…

「共生」は「格差」に鈍感な件(3)「労働」の問題が隠れてしまう

▼前号は、せっかく「外国人材」を教育できるいいシステムがあるのに、厚労省の縦割りのせいで…

「共生」は「格差」に鈍感な件(2)行政の縦割りが国益を損する

▼前号では、〈移民は、よりよい就労機会を求めて国境を超える存在であり、その能動性を認めず管理しようとする政策は往々にして失敗する〉という当たり前の現実を確かめた。 その続き。日本政府はとても的外れなことをやり続けてきたことに触れる。 「ジャーナリズム」の2019年5月号に載った、樋口直人氏の論考から。適宜改行。本文傍点は【】。 ▼日本政府は、結果的に、〈移民の賃金は居住年数に比例して上がっていくという移民経済学の知見〉に反する政策を行なってきた。 その最たる例が南米系

「共生」は「格差」に鈍感な件(1)「共生」は官製標語

▼日本という国家は、依然として「移民」を否定しているとてもおかしな国だが、日本という社会…

「西日本新聞」の「移民」論に学ぶ(2)

▼前号の続き。西日本新聞が手がけた「移民」問題の連載について、その経緯を報告したものであ…

「西日本新聞」の「移民」論に学ぶ(1)

▼深刻な社会問題について、ブロック紙や県紙が優れた記事を書く場合が多い。 「ジャーナリズ…

入管が「おとり捜査」に民間人を使い、兵庫県警に黙っていた件(その2)

▼前号の続き。兵庫県警は中国籍の社長を逮捕して、送検したが、神戸地検は拘留請求をせず、す…

入管が「おとり捜査」に民間人を使い、兵庫県警に黙っていた件(その1)

▼入管行政の非人道性が極点に近づいている。そう思わせる事件が明らかになった。2019年6…

入管法改正 外国人と害国人の間

▼入管法(出入国管理法)改正案の審議が混乱している。ずいぶん前から、これは「入管」という…

「技能実習生」制度の闇 岡部文吾氏の戦いに学ぶ

▼実質的な「移民」政策の第一歩である入管法改正に関連して、筆者がこのひと月で読んだ論説の中で最も感動したものを紹介しておきたい。 それは「月刊日本」2018年12月に載った「時給180円で毎日18時間労働」というタイトルの岡部文吾氏へのインタビューである。(聞き手・構成 杉原悠人) ▼まず、このインタビューは同誌の「奴隷扱いされる外国人労働者」という特集の一環である。編集部の前文にはこうある。 〈「日本は単一民族国家だから、移民を受け入れるべきでない」との主張が一部にあ