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深夜、堕落したブルーライト、ぼくら勝手に孤独になって輪廻。

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散文詩/自由詩まとめ。
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#掌編

グッナイ・マイ・サマー

グッナイ・マイ・サマー

 海がひかる、
 ナツの棲む、とおく淡い海が。
 
 

 
 茹だるような暑さにうなされるたび見知らぬ海辺のまちの夢を見る、街灯のひとつさえないくせに、やけに明るい、けれど、いつだって夜のまち。明るいのは星がみんな落ちてきたみたいに、ううんもっと、一晩中、水面で花火が咲いているみたいに、海が光っているからだった。
 そのまちでのぼくはうんと自由で、清潔な木製の家を出て、ちいさな市場で蒼いりんごを

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ヨウとエムと迷子のロボット掃除機

 
ヨウが犬をすきだと言うので、わたしは猫だって犬だってうさぎだってなんだってすきでよかったと思う、いつかふたりで暮らすようになったら、ちいさな犬を迎えたりするんだろうか、そうして彼の帰りがおそい夜、わたしはその子を抱いてソファにうずくまったりするんだろうか、ほんとうはおおきい犬のほうがすきだって、いつか言ったこと、ヨウは忘れている、忘れているから、ヨウのことも、その子のことも、すきでいられる、に

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満月はドーナツのむこう

 
 うちの満月の日のおやつは、手づくりのドーナツときまっている。

 これはだれにもヒミツにしなければならないことなんだけど、お母さんには、魔女の友だちがいるんだ。ふわふわの黒い髪をたずさえた彼女はアリサといって、満月の夜にだけうちに遊びにきてはうれしそうにドーナツをほおばって、ぺらぺらといろんな話をして満足げに帰っていく。
 アリサの話は、いつもおとぎ話みたいに不思議で、お母さんのこもりうた

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おいしいごはんのかくしあじ

 
 
 コンソメスープの中で、膝を抱えて泣くこと。やり場のない怒りが、鶏肉といっしょに卵でとじられること。どうしようもなく冷たかった孤独が、じゃがいもによりそってコトコトと煮込まれていくこと。心からこぼれたマイナスの感情は大きな鍋やフライパンの中にぼたぼたと落ちていって、女ひとりでは到底食べきれない量の料理に混ざる。
 できた料理が素知らぬ顔で食卓に並んで、それが、彼の口の中に運ばれていくのをじ

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あんたの首輪は赤いから

 
 わたし生まれ変わったら、来世は、犬になりたいのだ。

 
 だいすきなあなたが飼っているちいさなフレンチブルドッグになって、赤い首輪をつけられて、たべものの名前(ココアとかわさびとか)をつけられて、可愛がりたいときにだけわしゃわしゃと撫でられて、ごはんをもらって、ふだんは家でさみしく帰りを待って、ドアが開く音で駆け寄って、リードをつけられて散歩に連れて行ってもらって、たまにベッドにもぐりこ

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