一杯の珈琲に浮かぶ色
ドリップコーヒーの袋を開けてお湯を注ぐ。
ふわりと広がる香りは、リラックスとリフレッシュを同時にくれる。
香りのためにコーヒーを入れていると言ってもいい。
一時期ブルックスを購入していたが総量が多く場所を取るので、
今はカルディに落ち着いてる。
たまのご褒美には UCCのCAFE@HOME。
パッケージが可愛く贈り物にもおすすめ。
そして何よりコーヒーは甘いものがセット。
ブラウニーや、バターたっぷりの焼き菓子。
大福や、どら焼きと合わせるのも好き。
甘いと苦いの美味しさを、行ったり来たりする幸せったらない。
けっきょく甘いものを食べるためかも。
私は体質的に毎日は飲めないし、
そもそもそんなに詳しくない。
豆を挽いたことも無いけれど。
コーヒーは空間をとっておきのものにしてくれると思っている。
* * *
コーヒーを「珈琲」と書くと特別感が増す。
この字を当てた人は誰なのかしら。
調べたら幕末の蘭学者、宇田川榕菴(ようあん)だった。
「珈」は「かんざし」の意味。
「琲」は「つらぬく」「玉をつなぐ紐」の意味。
コーヒーの実を髪飾りに見立てたのだそう。
とても鮮やかな、赤の花かんざし。
以前、私は「星空珈琲」という詩を書き
珈琲=漆黒、夜、星空のイメージを持っていた。
なのに今になって、彩りが増した。
久しぶりに原稿を出してみると2007年、20代後半の頃。
各々が新聞を書くグループ展に「月と角砂糖」というタイトルで参加しました。
あの子が飲んだ星空珈琲には
赤い星も入っていたのね。
眠れずに、朝焼けを見たのかな。
空の色がひとつではないように
珈琲にも濃淡がある。
きっと日々日々、違う色。
ちゃんと挽いたのはもっと格別だろうけど
違いがあまり分からない。
私にはドリップタイプが丁度いい。
無理なく、心地よく。
あの赤い実を想いながら
ドリップ珈琲を飲む。
今日はホットケーキと。