『サスティナブル』の本当の意味。 #考えたこと #8/10
最近『サスティナブル』という単語をよく目にする。
意味は『持続可能性』。
今までの無限の成長を目指す社会では、環境への負荷や、貧富の格差が問題視されている。
だからより負担の少ないやり方で『持続可能』な社会を目指そうぜ、という動きが持ち上がっている。
僕はこの単語を知ってから「それは個人にも言えることだよな」と考えるようになった。
なにか将来の夢があって、それに向けて進んでいきたいというときに、無理をすれば『持続可能性』がなくなり、折れてしまう。
例えば将来『最強の腕相撲王』になりたいからといって、今日から腕立て伏せを100回こなす、というルールを設定しても『サスティナブル』ではないのだ。
千里の道も一歩から、ということ。
『最強の腕相撲王』は、たぶん一日に何百回、何十種類という筋トレメニューをこなすだろう。
ときには山にこもり、クマと腕相撲をとったりするかもしれない。
『最強の腕相撲王』はさすがにクマには勝てず、襲われるかもしれない。
そこで異様に腕が太い老人に助けられ、己が井の中の蛙だったことを知るだろう。
彼に弟子入りしてしばらくは、彼の家の窓を磨かされる。
老人は掃除の方法以外、何も教えてくれない。
それでも『最強の腕相撲王』は彼を信じて、何日もその生活を続ける。
「こんなことに、なんの意味があるんだ?」
ある日とうとう我慢できなくなった『最強の腕相撲王』は、老人に訊ねた。
もう山を降りようか。こんなことをしているくらいなら、ジムに行ってトレーニングに励んだほうがマシだ。バーベルの感触が恋しい。サラダチキンのパサパサが懐かしい。そんな考えが頭をよぎる。
「組んでみようか」老人は静かに言った。
『最強の腕相撲王』は老人と腕を組んだとき、あることに気づく。
「あれ? 彼の腕は、こんなに小さかったかな?」
否。
老人の腕が小さくなったわけではなく、自分が、自分の腕のほうが強靭になっていたのだ!
『最強の腕相撲王』は最強への道を、また一歩前進するに至った!
でも僕たちは『最強の腕相撲王』ではない。クマどころか蚊にさされるのすら嫌だから、山になんていけない。
だからまずは近所の自然が豊かな場所を増やそう。
そういう取り組みが『サスティナブル』というわけだ。