億を売る妻No.14 徹底的にリスクを避けようとする
新築のマンションも完成し、
実家を離れて新しい暮らしがはじまりました。
妻も1人で仕事をする事では、
手が回らなくなっており、
アルバイトさんに来てもらう事になりました。
私の仕事はというと、
営業のインセンティブも、
基本給にプラス7万円くらいは
付くようなっていました。
営業面では順調だったのですが、
上司との折り合いが悪くなっていました。
私も30代半ばに差し掛かっており、
ある程度自分の出来る事と、
出来ない事が分かっていましたので、
自分の得意な営業活動を増やして、
それ以外の業務を減らしたいと、
その方が会社に貢献できる事を、
上司に伝えました。
しかしみんながやってる事を、
身勝手にやりたい仕事だけ、
させる事はできないと言う理由などから、
受け入れてはもら得ませんでした。
結局大きい取引先も、
上司の担当に変えられる形になり、
会社での居場所がなくなってしまいました。
そしてまた会社を辞めました。
今後どうしていくか?
次の仕事を探しながら、
妻と話し合いました。
妻はその時既に私の10倍以上稼いでおり、
生活は十分おくれるようには
なっていましたので、
再就職はせずに、
私が妻の仕事を手伝っていく、
という方向になっていきました。
ただ一つ問題だったのが、
妻は異常にリスクを嫌うのです。
商売を始める時もそうだったのですが、
借金というリスクをつくってから
始める考えはさらさら無いようでした。
私を雇うことは、
と考えていました。
「アンタが入って、
売れなくなったらどうするん?」
「また再就職しないと
行けなくなったらどうする?」
「あれはどうするん?これはどうするん?
どうするん?どうするん?」
と何度も何度も聞いてきました。
これでもかというくらいに
パンパンパンパン石橋を叩きまくるのです。
妻は
のです。
妻の商売一本で家族を養う事になるので、
妻にかかる精神的な負担も
増えることにもなってしまいます。
私が加わることで、
どういう利点があるのか?
も考えていきました。
・私は料理を作ることが好きで、
家事の大半は担当する事ができる。
・デザインやウェブ制作などを
していた時期があり、
その経験を活かす事ができる。
・買い付けの際に、
積み下ろしなどの力仕事は、
私が担当する事ができる。
などなど、
これまで妻1人で出来なかったことが、
出来るようになる事を、
具体的にしていきました。
そしてようやく
私が手伝う事が許されたのです。
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つづく