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億を売る妻 No.3 悩みに当てるヒマな時間が存在しない

はじめて会った日以来、
彼女は毎日のように私の住んでいるアパートにくるようになりました。

勢いよくアパートの扉を開け、
上下ジャージ姿で上り込んできました。

私の晩御飯が心配だからと、
お母さんが作ってくれたご飯を
持ってきてくれたり、

動画で感動したと、 
泣きながらパソコンを手に持ってきたり、

彼女が友達と飲んでいる所に
至急来いと呼び出されたり、

私は内心彼女が今日はどんな感じでくるのかと、
楽しみになってしまっていました。

休日のスケジュールも、
次は何処にいくのか、
何を食べるのかなど、
すごく田舎のこの町で、
よくそこまでやる事が作れるなあと
内心関心させられながら、
私のスケジュールは
ドンドン埋められていきました。

そして彼女には関係のない
私のスケジュールまで、
私に考える余地すら無く
決めてくるようになっていきました。

彼女がいない時などにふと、
そもそも友達になるはずだったよな?
付き合う付き合わないとかも
決めてないよな?
本当に好きなのか?

とさまざまなハテナが浮かんでいましたが、 
とにかく彼女といる事が楽しかったので、
形式ばったものは、
もうどうでもよくなっていきました。

いままで週末の仕事以外の時間は、
何もすることがなく、
一人自宅で悶々と昼間から
お酒を煽り過ごしていた事がうそのように、


週末も彼女と何処かへお出かけする
真っ当な日々へと変化していきました。

おかげで今まで抱えていた私の

あらゆる問題や悩みに対して、
悶々と思い悩む事ことに割いていた
時間自体がほぼなくなった

事に気づきました。

彼女には元々、

悩みに当てる時間が存在しない

人なのかもしれません。

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