牛乳を温めると膜ができるのはなぜ?
⚫︎牛乳の膜は何?
膜の正体は、牛乳に含まれる「たんぱく質」です。
卵が火を通すと固まるの同じように、牛乳に含まれてるたんぱく質も熱が加わると固まるのです。
膜は牛乳を40℃以上に温めるとできます。
初めは見えない程度に張っていますが、加熱する時間と温度に比例してしだいに厚くなります。
これを「ラムスデン現象」と言います。
口当たりが悪いからと捨ててしまったり、消化が悪いのではと心配して食べない人もいます。
しかし、膜にも脂肪やたんぱく質、乳糖などの栄養素が含まれています。
⚫︎ラテアートに使われる泡は?
エスプレッソと牛乳を混ぜて作られるカフェラテ。
表面に模様をつけるラテアートは非常に高度な技術です。
近年では牛乳の泡を使用して立体的なアートもよく見かけます。
なぜシャバシャバな牛乳が保形成を保てるのでしょうか。
それは温めた(約60℃)のちに泡立てているからです。
牛乳を60℃に温めると、脂肪球が集まって合体して上昇していきます。
脂肪球が合体して大きくなると、浮力を受けて浮きやすくなります。
そしてふわふわの泡になるのです。
また、膜と同じように「たんぱく質の凝固の力」によって保形成を保てるまでになります。
(乳脂肪分が高い牛乳ほど、泡ができやすくなります。)
⚫︎まとめ
牛乳の膜を防ぐのには以下の方法があります。
また、パティシエならではの裏技もあります。
仕込みで牛乳を温める際は、牛乳にお砂糖を少し加えます。
砂糖にはたんぱく質の熱凝固をゆるやかにし、抑制する働きがあるため膜ができにくくなります。
ぜひ、試してみてください!
※bitesjapansquadの投稿:kanade_mt