初めてリーダーを任された時に読むべき名著3選
今回は職場や部活などのコミュニティで初めてリーダーを任された時に、これは読んでおくと役に立つ、実際に役立った!と自分が実際に思う名著を紹介したいと思う。定番のものが多いが改めて紹介したい。
マネージャーの全仕事ーーいつの時代も変わらない「人の上に立つ人」の常識
リーダーとなった人が読む本としては昔から(なんと40年前からの)定番というこの本。
これは改訂版第7版で、リモートワークなど現代における悩みなどもきちんとカバーされている。
どんなケースでも”役立つ極意”が書かれているというよりは(まぁそんなものはないのだが)、このケースはこう対応する、といったケース別の対応方法がずらりと書かれている。
以下は個人的に印象に残っている。
リーダーになっても職権を振りかざさない。新しい役職に伴う権威は、数量限定の在庫である。
新しい役職に立つと、ついつい職権を振りかざしてしまいがちだが、実はそれは使えばすぐになくなってしまうもの。きちんと状況を見極めて効果的に使うことが大事ということだ。
他には、以下のようなことも書かれている。
・「なんでも自分で出来る人」はダメ
・積極的傾聴
・やるべきことの背景をきちんと説明する
・権限の移譲(ただし準備が出来ているチームに限る)
・目標の明確化
・部下の評価では、結果だけでなく自発的な取り組みも認める
リーダーの仮面 ── 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法
こちらもプレーヤーからリーダーとなる人がまず読むべき定番本となっている。
こちらはどちらかというと徹底したリーダー像の構築と、それに伴った結果の出せるチーム作り。
内容に加え、根拠となるエピソードもあるので納得感がすごくある。
人気者になる必要はない。部下に寄り添う必要もない。その代わりルール作りを徹底して部下が仕事をしやすい環境を作る。
感情ではなく仕組みで引っ張る。評価すべきはあくまでも「結果」である。
そして、”今”を楽にやり過ごす選択ではなく、”未来”の成長につながる選択を促す。
厳しいことが書いてあるようだが、ここに書かれていることは、誰もがやろうと思えばできることだ。でも一方でなかなか自分からは選ばない道だ。
(部下好かれる人気者になる、という方がよっぽど難しいと自分は思う。)
これまでの甘さを捨て、分厚い仮面を被っていかなければならない。
面白いのは「マネージャーの全仕事」では推奨されていた
・部下との1on1
・指示の背景の説明
・部下のモチベーション管理
・プロセスを褒める
などは不要と切り捨てているところだ。その真意は読むと「なるほど」と思わせられるが、一方ですべてをそのまま実践することが必ずしも正しい訳ではないとも思った。チームの状況や自分の立ち位置を考えながら対応を決めていけばよい。
リーダーは偉い訳ではなく、あくまでも"役割"なのだと書いてあったのも非常に印象的だった。
「自分は偉くなったのだ!」と思ってしまうことがそもそも間違いの始まりであるとの気づきをこの本から得ることが出来た。
ずるい仕事術
これは以前この記事でも紹介している。
リーダーを任された時に読むべき本としてもオススメしたい。
組織で働くうえで重要な身の振り方、考え方、いかに周りに敵を作らず自分のやりたいことを消耗せずにやるかの方法が書かれており、他人と戦ったりすることが苦手な自分からしても、明日から実践出来そうと思えたり、自分のマインドに取り込もうと思える内容が多かった。
以下にその一例を載せる。
正論をまっすぐ吐くと嫌われる。言いたいことがあるときは伝え方に気を付ける
「横柄な態度」はコストが高い。誰に対してもフラットにていねいなコミュニティを心がける
立場が上になり、自分が偉いと思ってしまうことが間違いだというのは「リーダーの仮面」にもあった。組織は人の集まりであり、上司と部下もあくまでも人と人との関係であり、横柄な態度や相手のメンツを潰す行為は結果回りまわって自分の仕事がうまくいかなくなる要因になる。そのことをこの本で学ぶことが出来た。