羊の博物誌
イギリスのヒツジについて、紹介した本です。
前半は、イギリスのヒツジの品種図鑑になっています。
後半は、羊毛に関する文化誌になっています。
ヒツジは、日本では、あまり馴染みのない家畜ですね。観光牧場で見るくらいです。
このために、日本語で、ヒツジの品種を紹介する資料は、驚くほど少ないです。
本書は、貴重なヒツジの品種図鑑です。
載っているのは、イギリスのヒツジの品種―しかも、その一部―だけですが、それだけでも、「こんなに多様なのか!」と、驚かされます。
ヒツジの品種は、細密なイラストで再現されています。
イラストにも、文章にも、ヒツジに対する温かな気持ちがあふれています。
本書を読むまで、私は、ヒツジをいかに知らなかったか、痛感しました。
ヒツジについて、大きく目を開かせてくれた本です(^^) 文句なしに、五つ星評価です。
二〇一五年現在からは、十五年も前に出た本ながら、内容は、今も通じます。
以下に、本書の目次を書いておきますね。
第一章 英国羊の博物誌
●メイン種
ブラック・ウェルシュ・マウンテン
チェビオット
デーヴォン・アンド・コンウォール・ロングウール
ドーセット・ホーン
エックスムーア・ホーン
ハンプシャー・ダウン
ハードウィック
ジェイコブ
ロンク
ロムニー
スコティシュ・ブラックフェイス
サフォーク
スウェルデール
ウェルシュ・マウンテン
●マイノリティ種
ヘブリディーン
オックスフォード・ダウン
ライランド
シェトランド
ウィルトシャー・ホーン
●レア種
ボールウェン
ボーラレイ
コォツウォルド
レスター・ロングウール
リンカーン・ロングウール
マンクス・ロフタン
ノフォーク・ホーン
ノース・ローノルドセイ
ポートランド
シュロプシャー
ソーエイ
サウスダウン
ティーズウォーター
ウエンズレイデール
ホワイトフェイス・ウッドランド
第二章 羊飼いの文化誌
ウールの目覚め・換毛・手摘み
毛刈りいろいろ
羊飼いの仕事着
羊飼い小屋
羊が逃げないために
蕪【かぶ】と羊の奇妙な関係
羊洗い
縮絨【しゅくじゅう】作業の歌
あとがき
参考文献
付記