源氏物語「椎本巻」を読む

 ついに長袖を出した。お昼には暑くなるのか、どうなるのか、不安でいっぱい。さて、「椎本巻」である。今回紹介したいのは綺麗だと実感した場面である。



はるばると霞みわたれる空に、散る桜あれば今開けそむるなどいろいろ見わたさるるに、川ぞひ柳の起き臥しなびく水影などおろかならずをかしきを、見ならひたまはぬ人は、いとめづらしく見棄てがたしと思さる。



 「はるか遠くまで一面に霞のかかっている空に、散りそめる桜もあれば、また今咲きはじめる桜もあって、色とりどりに見渡されるなかに、川岸の柳の風になびいて起き臥しする姿が水に映っているさまなど、並々ならぬ風情なので...」という、いかにも美しい情景である。一か所同じような場所を知っているので、ぜひとも行ってみたい。


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 冬になっていくと思うと怖いなあ。

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