身近に感じるようになった、県内の近くて知らない町【おてつびとインタビュー vol.7】
日本各地の季節的・短期的な人手不足は、出会いが生まれるキッカケでもあります。ありがたいことに現在、おてつたびの募集は全国に広がっており、参加される方の居住地も関東だけにとどまりません!
今回のおてつびとインタビューは、同じ広島県内の福山市から三原市へとおてつたびした、社会人の岡田光莉さん。
おてつたび先の三原市には、同じ広島県内でありながらあまり訪れたことがなかったといいます。
お手伝い内容はぶどう農園での収穫や梱包など。どんなおてつたびだったのかお話を伺いました!
◆おてつたびとの出会い
出身地は広島県の福山市。”沼隈ぶどう”が有名な沼隈町というところです。
おてつたびを知った経緯ですが、私の場合はちょっと特殊で、実は地域の受け入れ先のサポートをされている社員の土居さんと知り合いなんです。
なので、昨年末におてつたびに転職するという話からサービスの存在は知っていて、たまに話には聞いていました。
初めて知った時は「何それー??」「おてつだいと旅ー???」みたいな感じで、土居さんはなんだか変わった仕事してるんだなあ~と思っていましたね(笑)。
私の場合は「おてつたびに行こう!!!」と思って探したわけではなく、色々なタイミングが重なったという感じです。
◆偶然見つけた、今の私にピッタリな募集!
私は今年の4月から社会人になって、現在は地域情報誌の編集者として働いています。それで、先日ちょうどフルーツ狩りガイドの特集記事を編集をする機会があって……。
フルーツ狩りをやっている農家さんについて書くものの、「ここの農家さんはこんな栽培方法をしている」とか、「こんな特徴がある」とか、いまいち理解しないまま書いていることが気にかかっていて。あと、休みの日には色々なところに出掛けたいな~と思っているので、色々調べながら考えていて。
そんな時に偶然おてつたびの募集ページを見ていたら今回の募集が載っていたんです。あー!ちょうどいいじゃん!これは勉強にもなるし、経験にもなるな~!と思いました。
思い立ったら即行動する性格なので、その場で申し込みました!
今回はたまたま見たら、内容的にも期間的にもぴったりの募集があったんです。仕事が休みの日に行ける範囲で行くつもりだったから、本当にちょうど良かったです。
特に昔から農業に興味があったわけでも無かったけれど、仕事柄、農家さんにお会いしてお話を聞いたりしますし、必要かなと思ったら農家さんたちにおてつたびというサービスのことをお話する時もある。
だから私自身としても、おてつたびを実際に体験して知っておくべきかなとも思っていました。
◆自ら大変な作業を志願した結果
行ってみると、一番の繁忙期で忙しかったです。
仕事終わりにちょっと話したり、一緒にビールを飲んだりしましたが、早朝4時半くらいに起床、5時には農場に行って、夕方まで作業するというスケジュールでした。
あ、働きながら、ぶどうの捨てる部分を味見させてもらいましたよ!皮ごと食べられるピンク色のぶどうが凄く美味しかったです!
朝も早いし、「本当に大丈夫……?」って訊かれましたけど、私は「お手伝いしに来たので!」「そのために来たので!」と言っていました。
農園でのお仕事は、基本的に女の人が室内作業、男の人が朝から夕方まで収穫という流れで進んでいました。
おてつたび先の久和田農園の方は気を使ってくれたみたいで「あまり農場に出ないで良いよ~。」と言って下さって、初日は室内でのお仕事をしました。
室内で選別したり、枝を切ったりするのが楽と言えば楽な仕事なんですけど、それじゃあお手伝いしに来た意味がないなあ……と思い、「収穫、行かせてください!」って自分からお願いもしてみました!今回のために長靴なども用意していたので、その出番がないと思ったんですよ(笑)
実際の現場を見てみたかったことも、おてつたびをしに来た理由のひとつなので、あのときお願いして良かったなと思います。
◆近いけど知らなかった、行ってみて気付いた小さな気遣い
冬にはネギの栽培もしているそうで、移動途中や食事中、仕事中にそういったお話を聞いたり、ぶどうの豆知識や長期保存できるコツも教えてもらったりしました。
それから、パートさんが本当に勉強熱心だったことも印象に残っています。ぶどうの栽培に関する勉強会や見学に行ったりしているというお話を聞いて、意欲が凄いなぁ……って!
今回、おてつたびに参加して改めて気付いたのは、ぶどう狩りの”楽しい”イメージ、その裏には地道な、たくさんの仕事があるってことでした。
沼隈町というぶどうの町の出身とはいえ実家は農家ではなかったし、ぶどうはよく食べるし好きだけど、そのぶどうがどうやって作られているのか、子どもの頃は全然知らなかったです。
小学校のころに、社会科見学でぶどう狩り体験をしたことはあったけれど、ほとんど覚えていなかったし、当時は農家さんの話を熱心に聞こうとも思わなかったし……。
ぶどうを等級分けしたり、出荷する予定にあわせて選んだり、収穫の際の気遣いがたくさんあるんです。凄いですよね。
あと、今住んでいるところから、おてつたび先の最寄り駅までは、電車で40分くらいなんですけど、おてつたびじゃなかったら行かなかったかもなあって。
近くではあるものの、おてつたび以前にはあまり三原市に行ったことがなくて、”ダルマが有名”とか”自然が豊かなとこだなー”という印象でしたが、今回行ったことで、身近に感じるようになりました。三原は、沼隈ともちょっと似ていて、地元を思い出しました。
私の地元、沼隈のぶどうは「沼隈ぶどう」というんですが、三原市にも地名にもとづいた「仏通寺(ぶっつうじ)ぶどう」というのがあるんですね。これも、今回初めて知りました。
それと、40分しか離れていないのに方言がちょっと違っていたこともまた発見でした。
◆おてつたびは「旅」であり「お手伝い」でもある
おてつたびは、宿泊もあって”旅”感もありました。お家に泊めてもらったのですが、好きに使っていいよーって言って下さって、変に気を使わなくてよかったから、楽な気持ちで過ごせたかな。
仕事中は、お互いの人となりが分かるようなプライベートの話だったり、仕事と関係ないような雑談ばっかり(笑)。でもそれが印象的でしたね。
農園の皆さんも私が短期間のお手伝いだってわかってるから、「これからたくさん教えてもらう新人です!!」ってわざわざ身構える感じでもないし、すんなり受け入れてもらえました。
「よく来たね〜」「出身どこなの〜?同じ広島だね〜」「情報誌の人なのねー」って。
距離が縮まるのが早かった気がします。
久和田農園さんは、近くの飲食店さんと連携して、ぶどうバターやジャムなど加工品に挑戦したり、新しいことを色々されていて、おもしろいなあと思いました。次の夏には買いにいきたいと思います。
最後に、これからおてつたびに行く人に私から何かお伝えするとすれば、私は、「旅」っていうのがうまく作用していて、気軽な気持ちで行けるお手伝いかな、と思います。フットワーク軽く行ける。
おてつたびは、目的がないと旅行しない人とか、ひとりで旅に出るキッカケがないような人でも、ひとりで行きやすい旅かなと思います!
◆編集後記
行こうと思えば行けるような近い地域ほど、行ったことがないという方は意外と多いのではないでしょうか。
仕事が休みの日を使ってどこかに行きたかったとお話してくださった岡田さん。
旅といえば、”せっかくだから遠くに行こう!”と思ってしまうことが多いですが、おてつたびを使って地域を訪れてみるのも素敵だなあと思いました。近い地域の良さほど、意外と見えていないのかもしれません。
岡田さん、ありがとうございました!
〈インタビュー・構成・執筆:田中沙季(さきっちょ)〉
⭐おてつたび先地域⭐
◆三原市公式HP
https://www.city.mihara.hiroshima.jp
◆三原観光navi
http://www.mihara-kankou.com
⭐今回のおてつたび先⭐
◆久和田農園
〒729-0471
広島県三原市高坂町許山329
電話:0848-66-1033
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