映画「ロスト・イン・トランスレーション」感想
ソフィア・コッポラ作品は
どこかフワフワっと「浮遊感」があります。
今作の「ロストイントランスレーション」は
まさに浮遊感のある不思議な映画です。
舞台は東京新宿を中心とした
見慣れた日本であるが、
ソフィア・コッポラ監督にかかれば
不思議なフィルターが入り
異国JAPANの世界を生み出します。
外国人視点での日本を
擬似観光しているような体験と
異世界で出会った孤独な二人の
甘く切ない恋愛沙汰が楽しめる作品です。
あらすじ・解説
みどころ・ポイントについて
異国JAPANを疑似体験!
監督ソフィアコッポラが魅せる
日本に訪れた外国視点での
「異国JAPAN」がとても面白い。
さまざまなネオンや電子広告が輝く街並み
多くの人々が行き交う新宿、
まるでブレードランナーのような世界。
また、外国人からみたら日本人は
みな身長が低くく、集団で集まる時は
なんか異様だ…(エレベーターのシーンなど)
また世界から見たら日本人は
英語がなかなか通じないって見られてるんですね。
また、挨拶や名刺を渡すなど文化も異なり、
カルチャーショックによる「異国JAPAN」を
色濃く表現されています。
世界観に没入してしまう音楽
選曲のセンスが良すぎる!
90-80年代あたりのオルタナティヴロック、
シューゲイザー系のサウンドが
異国JAPANで鳴り響きます。
他の作品にも言えるのですが、
ソフィアコッポラの作品は
だいたいサントラが素晴らし過ぎる!
音楽ってホント、映画にとって
とても大事な要素のひとつですよね。
今作はまさにピッタリっとハマった選曲で
主人公のビル・マーレイと
スカーレット・ヨハンソンは
まるで不思議の国に迷い込んだアリスのようです。
満たされない虚無感はセレブ病?
今作の主人公達もそうですが、
別作「SOMEWHERE」にも感じたのは
彼らは一種のセレブ病なのでは?
CMのために来日した
落ち目のハリウッドスターのボブ。
言葉・文化の違いに振り回されて、
遠くアメリカにいる奥さんとは、
最近うまく理解し合えていない。
もう一人の主人公、
売れっ子カメラマンの奥さんシャーロット。
夫の仕事の関係で一緒に訪日するが、
忙しい夫には相手をされず
ひとり異国JAPANで寂しさを抱える。
側から見たら
誰もが羨む生活をしているのにも関わらず
ココロが満たされず虚無感を抱える…。
いやぁ、贅沢な悩みやな!笑笑
っと画面越しに思いました。
が、同時に彼らだけしか分からなかった
セレブ独特が抱える空虚さを
映画で体験できることが魅力です!
監督のソフィアコッポラは、
作品を通して彼女の置かれている
一般人とは隔離した世界を表現している。
「ブリングリング」などもセレブ絡みの話であり、
彼女は自身のアイデンテティー
作品作りに上手く活用していますよね。
そりゃ、フツーに育った
一般市民の監督では真似できないですわ笑
以上となります。
こちらの記事について、
良かったら「スキ」や「フォロー」をいただけますと
めちゃくちゃ励みになりますので、
どうぞよろしくお願いいたします!
では、また次回!