はじめての貴方に
先日、備忘録がわりに新推しの話をだらだらと書いてみたのだが、何となく言い足りなくてというか、モヤモヤとする部分があって、ぶつける先もないので、ノートに記して、いつの日かこんなこともあったなぁって思い返せればいいなと思っていたりする。
私の新推し達、5人組韓国ボーイズグループの「WE IN THE ZONE(위인더존)」。まだまだデビューして100日ちょっとと言う、ど新人アイドルである。新人ではあるが、メンバーに00以下がおらず、私が一番好きなイスンさんは96年生まれなので、脱⭐︎ショタコン、汚名返上(?)である。
前回少し書いたけれど、私が所謂「接触ドル」を推すとなると、彼らが初となる。高校時代はお金が無く茶の間を決め込んでいたし、大学生になって稼いだお金の9割を注ぎ込んだ元推しは接触と言っても常に秒で剥がされる握手会くらいで、現推しのグループに至ってはイル活無しだった上に正直韓国に行ってもサイン会くらいしか接触がなかった。だから、たまぁに連れて行ってもらう接触ドルの現場で、ちょっといいな〜と思っているアイドルと、お金払って楽しくお話しして写真撮る程度でしか接触をしてこなかった。
そもそも、だいぶ昔に痴漢被害にあってから男の人に触れること自体極力避けて生きてきたので(直後はガチガチの男性恐怖症に陥った。痴漢は全員漏れなく悲惨な死に方しろ。)、元推しとの初接触の時は、嬉しさと恐怖が入り混じり、いろんな意味で手に汗をかいていたのが懐かしい。今は特筆することがない程度になっているが、まだ男の人特有の手のひらの硬さには慣れない。恐怖や嫌悪はないし、かたっ!男感!かっこいい!となるのはなるけれど、何とも言えない、好感とは異なるものを抱くことがあるのも事実である。ただ好きだから近くで見たいし、直接好きだと言いたいし、別に触れなくてもいいけれど、他の人もしてるなら勇気を出してチャレンジしてみたいなとは思う。
そういうレベルで接触を捉えている私にとって、接触ドルの現場は、彼らの現場は、どこか異質なもというか、異世界のもののように見えた。ステージのトークにファンの声が当たり前に入り、推しがステージにいるにもかかわらず接触直前に会場内で化粧を直したり、当然のように綺麗に爪を整えた指で彼らに触れたり。アイドル=神聖なもの!とまではいかなくとも、どこか憧れも含んだ目で見る傾向のある私からしたら、いろんな意味で衝撃的であった。
私も接触の際にはハイタッチをしてもらったり、肩を抱かれるようなポーズをしてもらったり、指切りできるか聞いてみたり、恋人つなぎしてもらったりと、心臓今日で止まるんじゃないかな?ってレベルで色々なことをしていただいた(私からお願いしたのは指切りくらいであるが)。対応が良すぎて逆に怖くなるが、きゃー!みたいな人達が少なかったので驚いた(元推しの現場では奇声が上がることが多々あった)。まぁ私も一人で参戦して騒ぎはしなかったけれど、にやけるのを必死で我慢したものだ。接触に慣れていらっしゃる方々が多かったのだろうか。…現場に通い詰めれば、私も堂々と彼らの前でお話できるようになるのだろうか。
接触は、ファンとアイドルの距離を縮める素晴らしいサービスだと思う。その反面、縮まり過ぎると、また少しファンとアイドルの関係性が変わる気がする。良いことなのかもしれないし、良くないことなのかもしれないけれど。どちらにせよ、話題を生む一つの戦略として、「接触」という売り方があるんだなぁと新しい世界を見て思った。
本当のカップルの如く、フランクに話せる男の子達という立ち位置にアイドルを置くことができるのは接触の醍醐味だろう。特に彼らは対応が良く、こちらの目を見て丁寧に話を聞いてくれる。当たり前のように彼らからハイタッチや握手、恋人つなぎをしてくれる。他の接触グループを知らないので、接触の過不足ないマニュアル的対応が分からないのだが、接触が好きな方は是非一度足を運んでみるべきだと思う。アイドルと手を繋ぎながら会話するなんて、私からしたらほっぺを抓るどころか引きちぎるくらいの衝撃である。
でもやはり、私はそれを特別なものとしてずっと大切にしたいし、良き思い出としていたい。ステージを見て、目が合ったかもしれないとこっそり思ったり、ドキドキして上手く話せなくて、今日も失敗しちゃったなって落ち込んじゃうくらいの、甘酸っぱい片思いみたいな関係性である方が、私は楽しく応援できそうだと思う。
いつか私も慣れてしまうのだろうか?
それは何だか、ときめきが減るようでちょっぴり悲しいような気もするし、自分の想いをもっとまっすぐ伝えられるようになる気もするし。…何はともあれ、接触という新しい世界に飛び込んで体感した特有の文化にまだ馴染めない私は、今日も今日とて小さなことにときめき、生死を彷徨っているのであった。
今日も、かっこよかったなぁ。
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