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【読了】 #4 『あなたのための短歌集』

『あなたのための短歌集』

著:木下龍也


あなたのための短歌集最近、個人的に短歌が気になっている。

5・7・5・7・7の31音という限られた語数の中で自分の気持ちや感性を表現するという一種の「縛り」が短歌というフォーマットを面白くしているように感じる。
テクニカルな表現をすればその上手さが際立ち、一直線な気持ちを表現すればその純粋さが際立つ。川柳ほど短すぎもせず、詩ほど自由度が高すぎもしないこのちょうど良い縛りが短歌としての面白さを生み出しているのではないかと感じたりする。

そんな短歌の入門にちょうどいいと思うのがこの『あなたのための短歌集』だ。

この本は歌人の木下龍也さんがしていた短歌の個人販売をもとに作られていて、依頼者からお題をもらい、それに対して短歌を返すというもの。
お題と一緒に短歌が書いてあるので、ただ短歌一首をポンと見せられるより背景がわかりやすい。そして何より、この本を読んで木下さんの依頼者に対する真摯さを強く感じた。依頼者の思いに対してちゃんと向き合って、それに対する自分なりの答えを短歌という形で返しているように感じた。

歌人らしく、言葉を使うことが抜群に上手で、言葉の綺麗さと共にその答えがスッと自分の中に入り込んでくる感覚はぜひ読んで体感してもらいたい。


個人的に好きだった一首

最近ずっとモヤモヤした悩みを抱えています。励みになるような短歌をいただきたいです。いつからか頭のなかで飼っている悩みがついにお手を覚えた

あなたのための短歌集

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おせとん
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